CHUWI MiniBook m3-8100Y版はUSB PD 34W充電可能!15Vや20V対応で選択肢広がる

この記事の賞味期限は切れています。掲載内容や情報が古い可能性があります。

N4100とm3-8100YのMiniBook

話題のUMPC、CHUWI MiniBookのm3-8100Y版を一足先に貸し出していただいたので、USB PD充電周りの改善ポイントをチェックしていきます。

USB PD 12/15/20Vに対応

8インチUMPC、CHUWI MiniBookにはIntel m3-8100YとCeleron N4100搭載の2つが用意されています。

前回いただいたCeleron N4100版では付属充電器はUSB Type-Cの形をしているだけで規格を完全に無視したものだったため危険すぎて使い物にならず、12V/2A制限のせいでサードパーティー製充電器を探すのも手間が掛かる、という状況でした。

N4100とm3-8100YのMiniBook

m3-8100Y版では付属充電器がUSB PD 45Wのものにアップグレードされたことで、本体のUSB Type-Cポートも12V / 15V / 20Vの3種類に対応、とずいぶんとまともな仕様に変更されました。

12Vはオプションの電圧なので対応製品が少なめなのですが、これで使える充電器の幅が広がりました。

付属USB PD 45W充電器はおおむねOK

付属のUSB PD 45W充電器はモデル名 PN453UP で、XinSPowerのPN453をベースに開発されたものと思われます。

UL Japanが検査したというPSEマークがついており、充電器自体は最大45W出力が可能です。

プラグは折りたたみ式になっているため、持ち運ぶ際に他のものを傷つけるリスクが減ります。

仕様

USB Type-C 1ポートのみ搭載です。

USB Type-C 1ポート

Cold Socket (非Vbus Hot) –

USB Type-Cの規格では、機器が接続されたことを確認してからVbusに電圧をかけるよう定められています。

この充電器は機器が接続されていない状態ではVbusに電圧をかけておらず、規格に適合した動作をしています。

Bridged CCs –

USB Type-Cポートは別個のRpでプルアップされています。

e-MarkedケーブルでもSinkの接続を検出できるため、問題なく充電できます。

PDO –

仕様とTotal Phase USB Power Delivery Analyzerで確認した実際に通知されているPDOは一致しました。

接続した時点で下記のPDOを通知していたため、Split PDOではありませんでした。

PDO

高速充電規格 – ×

USB PD以外の急速充電規格に対応しているので、規格違反となります。(テストにはKotomi Premiumを使用しています)

急速充電

一部モバイルバッテリーでは充電不可

20V/2.25Aのモバイルバッテリーでは電源オン時に充電が開始されませんでしたが、15V/1.8Aの充電器では充電されました。PDプロトコルの通信ログでは特に違いがなかったため、おそらく別のチップ等で充電を制御していて、接続された充電器をチェックしているうちにモバイルバッテリーから「充電が始まらないから切断してしまおう」と切られてしまう…ということが起きているのではないかと思います。

モバイルバッテリーがすべてダメか、というとそうではなく、USB PD 100W + 60WのモバイルバッテリーZendure SuperTankだとちゃんと充電できました。低電圧アクセサリを考慮しているモバイルバッテリーだと動作するのかもしれません。

SuperTankでの充電

また、12V/3A、15V/3A、20V/2A対応のXiaomi Mi Power Bank 3 Pro 20000mAhモバイルバッテリーでも充電できました。

Mi Power Bank 3

世界最小クラスのまともなUSB PD 60W充電器、Innergie PowerGear 60Cで充電すると10%台では20V/1.7A (約34W) 程度で充電されました。充電中は排気口付近の表面温度が45℃以上になり、冷却ファンも最高速度で回り始めます。17%の段階で充電完了まで2時間16分と表示されていました。

19.8V / 1.7A

GaN採用で超小型なAnker PowerPort Atom PD 1でも充電できました。

Anker

電源オフ時の充電も可能に

シャットダウンした状態だとN4100版では付属充電器を使わないと充電が開始されませんでしたが、m3-8100Y版ではサードパーティ製充電器でもちゃんと充電が開始されるようになりました。

N4100版の付属充電器はMiniBook以外に挿すと確認なしに20V/2Aを出力する、という端末を破壊する可能性が高い危険なものだったので、これは嬉しいですね。

電源オフ時の充電ではLEDが青く光ります。19.8V / 0.54Aと電源オン時より電流が控えめになっていて、冷却ファンもあまり回転しません。

電源オフ充電

充電器の対応状況まとめ

動作 製品名 製品の最大出力 PDO
Zendure SuperPort 4 100W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A、20V/5A
RAVPower RP-PC112 61W 5V/2.4A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A、20.3V/3A
Innergie PowerGear 60C 60W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A
Omars USB-C PD充電器 60W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A
Anker PowerPort Atom PD 1 30W 5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5A
CIOハイブリッドマルチタップ 27W 5V/3A、9V/3A、12V/2.25A、15V/1.8A
Less is More USB-C PD 3.0 4ポート充電器 100W 5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/5A、PPS 3.3~16V/3A、PPS 3.3~21V/5A
RAVPower RP-PC104 45W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/2.25A
Smartisan Type C QuickCharge 4+ Fast Charger 18W 5V/3A、9V/2A、12V/1.5A、3.3-5.9V/3A、3.3-11V/2A
Apple 18W USB-C電源アダプタ 18W 5V/3A、9V/2A
Zendure SuperTank 27,000mAh モバイルバッテリー 100W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A、20V/5A
Xiaomi Mi Power Bank 3 Pro PLM07ZM 20,000mAh モバイルバッテリー 45W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/2A、PPS 5V~11V/3A
Omars USB-C 20,000mAh モバイルバッテリー 45W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/2.25A
RAVPower RP-PB059 20,100mAh モバイルバッテリー 30W 5V/3A、9V/3A、12.0V/2.4A、15V/2.1A、20V/1.5A
RAVPower RP-PB122 5,000mAh モバイルバッテリー 18W 5V/2.4A、9V/2A、12V/1.5A

△は電源オフ時のみ充電可能です。

電源オフ時は最大0.8A程度に制限されるので、充電に時間がかかります。車での移動など長時間触れない時間がある人なら良いかもしれませんが、使用中の充電ができないので不便です。

CHUWI MiniBook用のモバイルバッテリーは、今のところ45W・20000mAhなのに4千円台と激安なMi Power Bank 3 Proがおすすめです。他のノートPCも充電したいなら、USB PD 100W対応のZendure SuperTankがおすすめです。

 

CHUWI MiniBookのm3-8100Y版はタッチ感度の改善やフタの隙間など充電以外の面でもいろいろと改善されており、もはやスペック面以外でも劣っているN4100版を買う理由はなくなりました。

現在国内ではMakuakeにて支援受付中で、N4100版とm3-8100Y版両方が早割価格で購入できます。6,000円程度の価格差なので、今から買うならm3-8100Y版を選んでおいたほうが絶対に満足できます。

Makuakeで支援する

N4100版はBanggoodでも販売されています。

N4100版を購入する

はてブ Pocket Mastodon タイトルとURLをコピー

当サイトで紹介するMODやアプリなどの内、システムファイルの改変やシステムに深く関わるものはroot化やリカバリが必須となります(root化の必要なしと明記している場合は除く)。導入はバックアップを取ってから自己責任で行ってください。また、技適の無い機器の使用は自己責任です。