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現時点で最高峰の性能を誇るのに価格は5万円台、という最強ゲーミングスマホ、ROG Phone 2を購入したのでレビューします。
快適なゲームプレイ&普段使いを
ROG Phone IIは世界で初めてSnapdragon 855 Plusを搭載したゲーミングスマホです。
Snapdragon 855を上回る性能な上、超高速な最新規格 UFS 3.0 Samsung製ストレージを搭載し、ディスプレイは120Hzリフレッシュレートに応答時間1ms、HDR 10bit対応、耐衝撃性能がさらに高まったゴリラガラス6を使用、と世界最高レベルのスペックを誇ります。
さらにバッテリーは6,000mAhと大容量で、48MPデュアルカメラを搭載しているので、ゲームだけでなく普段使いでもバッチリです。
ROG Phone II | |
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OS | Android 9.0 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB UFS 3.0 2-LANE |
プロセッサ | Snapdragon 855 Plus |
ディスプレイ | 6.59インチ FHD+ 2340 x 1080 (19.5:9 / 120Hz/1ms AMOLED) |
サイズ | 170.99×77.6×9.48mm |
重さ | 240g (実測234g) |
SIM | Nano SIM Dual SIM |
メインカメラ | 48MP (Sony IMX586) + 13MP (125° 広角) |
フロントカメラ | 2MP |
バッテリー | 6000mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 3.1 Gen1・USB PD・Quick Charge 4 5-10V/3A 30W) |
ROG Phone IIが約5.8万円で販売されているのに対して、前モデルROG PhoneはAmazon.co.jpにて約7万円で販売されています。
ROG Phone IIのほうが高いスペックなのに何故これほどまでに安く買えるのかというと、中国ではTencent Gamesとコラボしたモデルが他社のゲーミングスマホ対抗価格で販売されているためです。コラボ版では背面にTencent Gamesのロゴが書かれています。
Tencent GamesはLeague of Legends、クラッシュ・オブ・クラン、フォートナイト、PUBGなどの人気タイトルを提供しており、最近ではポケモン社と新作ゲームを共同開発するなど中国外でも存在感を増しているゲームメーカーです。
安い分何かグローバル版から大きくスペックダウンしたところがあるんじゃ…と思われるかもしれませんが、対応バンド構成が変わったこととWi-Fiが4×4 MIMO→2×2 MIMOになった程度で、ゲームに関わる基礎スペックや機能は削られていません。Tencentのゲームがプリインストールされている、というわけでもなく日本語表示もGoogle Playストアも普通に使えるので、中国向けという感じは一切ありません。
2×2 MIMOだと速度が遅いのか…というとそうでもなく、NURO 光の場合下り435Mbps・上り653Mbpsという速度が出ているので十分なレベルです。
Wi-Fiのアンテナは横持ち時でも手で覆われないよう、4つ異なる位置に配置されています。
ゲーム用途だと速度というよりは接続の安定性のほうが重要なので、気になる方はイーサネット (有線LAN) 接続したほうが良いでしょう。
もちろんROG Phone IIはイーサネット接続対応です。公式アクセサリを買わなくても、市販の有線LANポート付きUSB Type-Cハブを買えば使えます。
残念ながら速度は1Gbps対応のUSB Type-Cハブを使っても100~150Mbps程度になってしまいます。
ディスプレイは6.59インチ FHD+ AMOLED (最大600nit) で、120Hzリフレッシュレート、応答時間1msとスマホのディスプレイとしては最高峰のスペックです。
リフレッシュレートは設定から60Hz、90Hz、120Hzで選べるようになっています。
クイック設定パネルからも一発で変更できます。地味に便利です。
ノッチがなく表示を邪魔されない上、10-bit HDR対応なので動画再生する際にも強いです。画面の四隅は角丸になっていますが、最小限なのでゲームでよくある画面端に配置されるボタンへの影響は小さいです。衝撃に強い最新のGorilla Glass 6を使用しているため、落としてしまったときも割れずに生き残れる可能性が高まっています。
スピーカーはフロントステレオスピーカーでDTS:X Ultraに対応しており、NXP 9874スマートアンプを採用しています。
周囲の騒音に応じて音量を上げるスマートボリューム、最大音量を上げるアウトドアモードなどスピーカーをより便利に使うための設定も充実しており、細かい部分では着信音と通知音量を分けて設定できる、というオプションもあります。
ROG Phone IIには保護ケースと18W充電器、USB Type-A to Type-Cケーブルが付属しています。
保護フィルムは付属していません。ピッタリサイズに作っていただいたので、保護フィルムを貼るならミヤビックスさんのOverLay保護フィルムシリーズがおすすめです。
ROG Phone IIはnano SIM + nano SIMのDSDS対応で、SIMトレイには「GLHF」と書かれています。これは「Good Luck, Have Fun (幸運を祈る、楽しんでね)」という意味の略語で、よくオンラインゲームのあいさつとして使われています。細かいところまで気が配られていて良いですね。
USB Type-Cポート x2!
スマホでゲームをするにあたって、意外と困るのが「充電しながらプレイするときのケーブル」。通常のスマートフォンだと横持ちの時右側にポートがあるため、ケーブルを挿していると持ちにくいという問題があります。
ROG Phone IIではなんとUSB Type-Cポートを2箇所に搭載することで、縦向きでも横向きでもケーブルに邪魔されずに持てるようになっています。
側面のポートはUSB Type-Cと独自ポートになっており、専用アクティブ冷却ファンAeroActive Cooler II等を接続できるようになっています。
Nintendo Switchのような携帯ゲーム機では昔から下部に充電ポートがありましたが、縦向きと横向き両方で使われるスマホだとこの構成は特に利便性が高くなるので素晴らしいです。
ROG Phone IIは重さ240gと結構な重さですが、無理に片手で操作しようとせず、両手で使うようにすればそれほど問題なく使えます。そもそも片手で済ませられるようなゲームをする人にROG Phone IIは必要ないですしね…。
Switch Liteが約275gなので、それに比べればまだ軽い方です。
どちらのポートでもUSB PD・Quick Charge 4での急速充電に対応しています。バッテリー容量は6000mAhと圧倒的です。
USB Type-Cポート同士をつなぐ永久機関ごっこもできますが、ロスがある分バッテリーが減っていくだけです。
サイド側がメインポートらしく、同時に別の機器に接続すると、サイド側はデータ通信等フル機能で動作・下部側は充電やOTG用途のみとなります。Bootloader Unlockした後fastboot modeでロム焼きする際も、サイド側にケーブルを挿さないと認識されません。
USB 3.1 Gen1対応のため、高速なデータ転送ができるほか、DisplayPort Alt Modeを使いUSB Type-Cケーブル経由で外部ディスプレイに接続することも可能です。
ちなみに3.5mmイヤホンジャックも健在です。USB Type-Cポート搭載だからといって廃止しないのは良いですね。
Bluetoothオーディオも最新規格に対応しており、高音質と安定性を両立するaptX Adaptive、完全ワイヤレスイヤホンの接続安定性や遅延の問題を解消するaptX TWS+といったコーデックが使えます。
TWS+ (True Wireless Stereo Plus) はAVIOT TE-D01dなどのQualcomm社製QCC3026等のチップを搭載したイヤフォンで使えるもので、動画を見ているときも口の動きと音のずれの違和感がほとんどないので、ゲームはもちろんYouTubeなどをよく見る人にもおすすめです。
3.5mmイヤホンジャック付近や上部、電源ボタン横などにマイクが計4つ搭載されているため、ゲーム中のチャットでも声を鮮明に聞かせやすくなっています。
電源ボタン+音量下キーでスクリーンショットを撮影できますが、アプリ履歴を開くボタンを表示している場合はボタン長押しで撮影できるようにもできます。
スクショあるあるな「連続撮影するとスクショを保存したという通知が残ったまま」というのもオプションで防げますし、なんと保存形式もJPEG・PNGを選択可能です。
UIやイラストなどだけならPNGのほうがサイズが小さくきれいに保存できますが、ROG Phone IIでスクショするのは3D系のゲームがメインになるはずですし、画質は保ちつつファイルサイズを小さくできるJPEGが選べるのは良い心遣いですね。
カメラもそれなりに
ゲーミングスマホとはいえ、背面カメラは48MP (Sony IMX586) + 13MP (125° 広角) のデュアルカメラになっているため、十分きれいな写真が撮影できます。
純正カメラアプリでは48MPでの撮影もできますが、基本的には12MP x4の画像を1枚に合成して出力する12MPモードのままにしておいたほうが良いです。
(画像をクリックするとGoogleフォトで他の写真を見られます)
UIテーマは選択可能
ROG Phone IIではゲーミング感あふれるデザインのほか、AOSPに近いクラシックスタイルも選択できます。
ゴテゴテしていて嫌だ、という場合はクラシックを選んでおけば普通のスマホと同じ見た目で使えます。ただし、バグなのか私の場合設定からテーマ切り替えができなかったので、後から別のスタイルにしたい場合は初期化しないといけません。
指紋認証 & 顔認証で高速アンロック
ゲーミングスマホでは指紋認証と顔認証がおざなりになっていることも多いですが、ROG Phone IIでは画面内の指紋認証センサーを搭載しており、机においていてもすぐロック解除できます。
フロントカメラがあるおかげで顔認証も使えるので、併用すれば素早いロック解除が可能です。
ジェスチャー操作は豊富に用意されており、タップして画面点灯/消灯、耳に近づけて着信応答、文字を書いて好きなアプリを起動する、など自分好みに設定できます。
他にも、一部アプリを複製して使えるツインアプリやアプリの起動速度を向上するOptiFlex (8GBもメモリがあるので効果は薄そうですが)、ポケットモードに手ぶくろモードといった便利機能が詰め込まれています。
超高機能なゲームモード
ゲーミングスマホの特徴が一番出るゲーム専用モードですが、ROG Phone IIでは「Game Genie (ゲームジーニー)」として搭載されています。
ホームアプリから起動することで、ゲームとして登録したアプリ (大半のゲームは自動追加されます) を最適化した状態で起動できます。
ゲーム中に左端からスワイプすることでミニメニューが開き、各種機能のオンオフや、現在のFPS、温度状況などを確認出来ます。記録した操作を繰り返せる、チート級のマクロ機能まであります。
AirTriggersというのは本体側面のL・Rボタンに相当する位置を押すことで、あらかじめ登録しておいた場所のタップ操作ができるという機能です。タップ位置は好きなように移動できます。
写真のように親指で操作していると画面中央のボタンが押しにくい、という時でも、あらかじめボタンの位置をタップするよう設定しておけば、側面を触るだけでボタンをタップできます。
もちろんタップだけでなく長押しにも対応しているので、移動キーなど長く押していると疲れる操作もAirTriggersで肩代わりできます。
アプリ毎のプロファイル設定も可能で、スライドやタッチの感度、リフレッシュレート、バックグラウンド通信の制限などができます。
ディスプレイ設定ではアンチエイリアシングのオンオフも可能です。
パフォーマンス重視に調整したり温度調整を強化するモードもあります。
「ハードチューニング」では、なんと通常はroot化しないと触れない、CPUやGPUに関わる各種パラメータまで弄れてしまいます。GPUをオーバークロックする程度なら他社でも搭載していますが、ここまで本気でチューニングできるゲーミングスマホは見たことがありません。
リフレッシュレート60Hz時のAnTuTuベンチマークのスコアは402011でした。リフレッシュレートを120Hzにしていると400520という結果になりましたが、それでもSnapdragon 855搭載OnePlus 7 Proのスコア375047を軽く超えています。
リフレッシュレート90Hzで特にゲーム機能が搭載されていないOnePlus 7 Proが約6.4万円~であることを考えると、ROG Phone IIがこのスペックと多機能さで約5.8万円、というのは安すぎです。
- 120Hzリフレッシュレート・応答時間1ms
- ノッチのない6.59インチ FHD+ AMOLED
- Snapdragon 855 Plus
- 8GBメモリ + 128GB UFS 3.0 ストレージ
- USB 3.1 Gen1対応デュアルUSB Type-Cポート
- DTS:X Ultra対応フロントステレオスピーカー
- USB PD 30W充電対応の6,000mAhバッテリー
と恐ろしいまでのスペックを備えた究極のゲーミングスマホROG Phone IIは、ゲームをよくプレイする人のみならず、なめらかで快適なディスプレイで動画を見たい、いい音で音楽を聞きたい、という方にもおすすめです。
ROG Phone IIはGearBestにて$529.99で購入できます。