スマートフォンには一枚のSIMしか挿せないモデルと、二枚のSIMを挿して利用できるデュアルSIMモデルがあります。デュアルSIMモデルにはいくつか種類があり、デュアルSIMモデルを選ぶ時に注意が必要です。デュアルSIMの種類について、Xperia X Performanceと、現在EXPANSYS様からお借りしているXperia Xで実際に試しながら紹介します。
デュアルSIMの種類とは
デュアルSIMには大きく分けて三つの種類があります。
シングルスタンバイ (DSSS)
これまでデュアルSIMモデルの中では一般的だったモデルで、2枚のSIMを挿せるものの同時に使うことはできず、都度切り替えて使う方式です。
本来の意味では4G/3G+2Gのスタンバイができるモデルはシングルスタンバイとは言えないのですが、日本では2G (GSM)は利用できないため、実質的にはシングルスタンバイとなります。
Xperia XシリーズではX、XAなどがこれにあたります。
SIM 1はLTE接続できますが、SIM 2はGSMのみの設定になっており、アンテナが立っていないことが分かります。
2枚同時の使用ができませんが、設定→デュアルSIMでどのSIMを使うか選ぶか、優先ネットワークタイプを変更してそのSIMを優先するようにすれば使うSIMを変更できます。切り替えの手間は掛かりますが、通話料金の安いSIMで通話して、普段のデータ通信は別のキャリアのSIMで済ます、といった使い方ができます。
デュアルスタンバイ (DSDS)
中国語で双卡双待と書かれることが多い、4G/3G+3G (LTE/WCDMA+WCDMA) でスタンバイできる種類です。これまではほとんどなかったのですが、Snapdragon 820 msm8996などの登場で一般的になりつつあります。Xperia XシリーズではXperia X Performanceがデュアルスタンバイに対応している端末で、着信待ち受けを両方のSIMでできるようになっています。
ただし、発信やデータ通信は片方のSIMだけでしかできず、通話中はもう片方のSIMは利用不可になります。2枚データ通信SIMを挿して同時に使うことで高速化…というようなことはできません。片方に通話定額SIM、もう片方にデータ無制限SIMを挿すといった使い方だと便利そうです。
デュアルアクティブ (DSDA)
双卡双通と中国語で書かれることが多く、現在の所この種類を採用しているスマートフォンはあまり見られません。デュアルアクティブ対応機種ではデュアルスタンバイと違い、両方のSIMで同時に通話や通信ができます。今後世界でGSMが利用されなくなってくると、4G+3Gや4G+4Gのデュアルアクティブ対応スマートフォンが増えるかもしれません。
使い方や価格差でどれを選ぶか検討を
シングルSIMモデルがある端末の場合、デュアルSIMモデルはシングルSIMモデルに比べ少し価格が高いことが多く、さらにデュアルスタンバイは最近のCPU/モデムを搭載する必要があるため、日本で利用できるデュアルスタンバイ端末を購入しようとすると機種が絞られてきます。
そのため、デュアルSIMを一番のポイントとして考える場合は、同時に着信待ち受けする必要があるのか、など、想定している使い方に合っているか考えてから購入するようにしましょう。
Xperia X、X Performanceは外見やソフトウェアにはほとんど違いがなく、どのレベルのスペックが必要かによって選べるスマートフォンです。デュアルSIMモデルでは、内部ストレージが64GBにアップグレードされているため、シングルSIMモデルに比べてお得感があります。現在EXPANSYSではどれもデュアルSIMモデルが販売されているので、デュアルSIMを試してみたい人におすすめです。