CPUガバナの特徴をまとめてみた

この記事の賞味期限は切れています。掲載内容や情報が古い可能性があります。

CPUガバナの種類と特徴を簡単にまとめてみました。
ただし、自分のカーネルに詰め込んでおきながらよく分かっていないのもあるのであしからず…。



CPUガバナリスト
  • ondemand
  • conservative
  • interactive
  • performance
  • powersave
  • userspace
  • -カスタムガバナ-
  • intellidemand
  • Intelliactive
  • intellimm
  • LionHeart
  • SmartAssV2
  • SmartAssH3
  • LagFree
  • Wheatley
  • adaptive

AndroPlus Kernelに入れているガバナは以上です。
他にもPegasusQやSavagedZen、ZZmoveなど大量にありますが、
とりあえずv16の時点ではこれだけです。

1. ondemand系

ondemand

デフォルトのCPUガバナ。
その名の通り、必要なときはすぐクロックを引き上げるためパフォーマンスは良いが、
クロックが下がるのは段階的なのでバッテリーの持ちは悪くなる。
画面オフ時にも画面オン時と同じような動きをする。
パフォーマンス: ★★★★☆
バッテリー持ち: ★★★☆☆

intellidemand

ondemandをベースに、Faux氏が作成したIntelligent Ondemandガバナ。
GPU使用率に基づいてクロックを変更するのが特徴で、
GPU使用率が高いとondemandのような動きになる。
GPU使用率が低いときはinteractiveに似た動作をして、
クロックが上がりすぎないようにするためバッテリー消費を減らせる。
また、ondemandと異なり画面オフ時には最大クロックまで上がらないようになっている。
パフォーマンス: ★★★★☆
バッテリー持ち: ★★★★☆

LagFree

ondemandをベースに、バッテリーの持ちを良くするよう改良されている。
ondemandと異なりクロックを上げるときも段階的に上げるようになっているため、
クロックが最大になることが少なくなる。
LagFreeという名前だがラグが起きやすくなる。
パフォーマンス: ★★★☆☆
バッテリー持ち: ★★★★☆

Wheatley

マルチコア端末向けに作られたガバナで、
バッテリーの持ちが良くなるようになっている。
ただし、UIのラグが起きたりXperia向けに移植したものでは
ランダムに再起動するなど問題があるようだ。
パフォーマンス: ★★☆☆☆
バッテリー持ち: ★★★★☆

adaptive

低クロック時の反応を改善しつつ、
中間ぐらいでは段階的にクロックを上げ下げすることで
パフォーマンスとバッテリーの持ちのバランスを良くしようとしている。
パフォーマンス: ★★★☆☆
バッテリー持ち: ★★★☆☆

Alucard

Alucard_24氏が開発したガバナで、
パフォーマンスを落とさずバッテリー持ちを改善できる。
同名のhotplugもあるが、単体でも使用できる。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★★★

2. conservative系

conservative

クロックの上げ下げが段階的で、ondemandより緩やかになっている。
そのためパフォーマンスは低下するがバッテリーの持ちは良くなる。
パフォーマンス: ★★★☆☆
バッテリー持ち: ★★★★☆

LionHeart

conservativeをベースにしているが、
よりアグレッシブにクロックを上げ下げすることで
パフォーマンスを改善している。
パフォーマンス: ★★★★☆
バッテリー持ち: ★★★★☆

3. interactive系

interactive

ondemandよりパフォーマンスに重点を置いたガバナ。
最大クロックになる時間がondemandより長いため、
バッテリーの持ちは少し悪くなる。
また、画面をオンにすると最大クロックまで上がるため、
頻繁にオンオフするような使い方だとバッテリー消費が増えてしまう。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★☆☆☆

Intelliactive

interactveより最大クロックまで上がることが少なくなるようにしたり
PowerHALアシストなしでブーストしたりするよう改良されている。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★☆☆

SmartAssV2

画面オン・オフ時それぞれに設定された「ideal frequency (理想的なクロック)」
になるよう、必要なとき (画面がオンの時)はクロックをすぐ上げ、
不要なとき (画面がオフの時)はすぐクロックを下げるようになっている。
このため、パフォーマンスとバッテリーの持ちのバランスが良く、人気。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★★☆

SmartAssH3

GravityBoxで有名なC3C0氏が作っているカーネルに追加された、
SmartAssV2のパラメータ変更版ガバナ。
不要なときのクロックを上げすぎないように調整されているため、
バッテリーの持ちが良くなっている。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★★★

4. その他

intellimm

正式名称はintelliminmaxで、faux氏がMSM8974など比較的新しいSoC向けに開発した。
固定された電圧レール内で動作するようになっているため、
スムーズなUI操作とバッテリーの持ちの最大化を両立している。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★★★

performance

常に最大クロックにする。
ベンチマークやかなり重いゲームをする時ぐらいしか使い道がない。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ☆☆☆☆☆

powersave

常に最小クロックにする。
バッテリーの持ちが格段に良くなるが、
とても常用できたものではない。
パフォーマンス: ☆☆☆☆☆
バッテリー持ち: ★★★★★

userspace

手動でパラメータを調整する。
サーバーなどに向いているガバナで、
Androidでは使いにくい。
パフォーマンス: ?????
バッテリー持ち: ?????

5. まとめ

パフォーマンスの良さ
interactive系 > ondemand系 > conservative系
バッテリーの持ちの良さ
conservative系 > ondemand系 > interactive系
AlucardガバナがあればAlucardが最もバランスが良いと思いますが、ない場合はintellimm、SmartAssH3などが良さそうです。

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