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CPUガバナに続き、GPUガバナの種類と特徴を簡単にまとめてみました。

GPUガバナリスト
- msm-adreno-tz
- cpubw_hwmon
- msm_cpufreq
- performance
- powersave
- userspace
- conservative
- simple_ondemand
AndroPlus Kernel (v57時点)に入っているガバナは以上です。
目次
1. 標準ガバナ
msm-adreno-tz
デフォルトのGPUガバナ。
adreno GPU搭載端末で使われているガバナで、バッテリー持ちよりもパフォーマンスが良くなるよう調整される。
CPUガバナでいうinteractiveのような存在。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★★★☆☆
cpubw_hwmon
標準で入っているGPUガバナ。
CPU帯域をモニターして動作を変えるようだが、そのままだとハードウェア依存が強すぎるのか使用できず、選んでしまうと再起動するので注意が必要。
パフォーマンス: ?????
バッテリー持ち: ?????
msm_cpufreq
標準で入っているGPUガバナ。
CPU周波数によって動作を変えるようだが、セットしても最小値から動かなかった。
パフォーマンス: ?????
バッテリー持ち: ?????
performance
標準で入っているGPUガバナ。
常に最大周波数で動作するようになる。
もちろんパフォーマンスは良いが、バッテリーの持ちは悪くなる。
パフォーマンス: ★★★★★
バッテリー持ち: ★☆☆☆☆
powersave
標準で入っているGPUガバナ。
常に最小周波数で動作するようになる。
performanceの真逆で、バッテリーの持ちは良くなる。
CPUガバナのpowersaveと違って操作が難しくなるほどラグがひどくなることはない。
パフォーマンス: ★☆☆☆☆
バッテリー持ち: ★★★★★
userspace
標準で入っているGPUガバナ。
CPUガバナのuserspaceと同じく、動作を決めるのは自分なので常用には向かない。
/sys/devices/…/power/devfreq_set_freqで何も設定しなければ初期値固定になる。
パフォーマンス: ?????
バッテリー持ち: ?????
2. カスタムガバナ
conservative
標準では入っていないGPUガバナ。
msm-adreno-tzを最適化し、CPUガバナのconservativeと同様に負荷によって動作を変える。
バッテリー持ちは良くなるが、msm-adreno-tzに比べればパフォーマンスは落ちる。
パフォーマンス: ★★★★☆ バッテリー持ち: ★★★★★
simple_ondemand
標準で入っているが、パッチを当てないと動作しないGPUガバナ。
CPUガバナのondemandのような動作をし、msm-adreno-tzよりパフォーマンスは落ちるがバッテリーの持ちとのバランスは良い。
パフォーマンス: ★★★★☆ バッテリー持ち: ★★★★☆
3. 番外編
Simple GPU algorithm
標準では入っていない、msm-adreno-tzにsimple_ondemandのような振る舞いを追加できる機能。
周波数の上げ下げをどうするか自分で設定できるため、パフォーマンスとバッテリーの持ちのどちらを重視するか選べるようになる。
4. まとめ
msm-adreno-tz、simple_ondemand、conservativeの内からパフォーマンスとバッテリー持ちのどちらが欲しいか によって使い分けると良さそうです。CPUガバナと違って細かなカスタマイズができないので、調整の手間が惜しくなければmsm-adreno-tzとSimple GPU algorithmで自分好みのバランスに調整するのが良いと思います。