Xiaomiのノートパソコン、Xiaomi Mi Notebook Air 13.3をGearBestで購入したのでレビューします。
目次
格安ながら必要十分なスペックを備えたノートPC
Xiaomi Mi Notebook Air 13.3は約七万円 (※2017/05時点) という他社の薄型ノートPCに比べて安めな価格で販売されているにもかかわらず、薄型・軽量のスタイリッシュなデザインに8GB RAM、256GB NVMe SSDや独立したGPU、USB Power Delivery対応のUSB Type-Cポートなど、普段使いからちょっとした画像・動画編集までできるスペックとなっています。
13.3インチモデル以外にも、バリエーションとしてスペックが控えめな12.5インチモデル、CPUをIntel Core i7-6500Uにアップグレードした13.3インチUltimate Editionなどがあります。
Xiaomi Mi Notebook Air 13.3のスペック
Xiaomi Mi Notebook Air 13.3 | |
---|---|
OS | Windows 10 Home China |
メモリ | 8GB DDR4 2133MHz |
ストレージ | 256GB PCIe × 4 NVMe SSD (拡張スロット有り) |
プロセッサ | Intel Core i5-6200U + NVIDIA GeForce 940MX |
ディスプレイ | 13.3インチ FHD(1920×1080) |
サイズ | 309.6 x 210.9 x 14.8mm |
重さ | 1.28kg |
フロントカメラ | 1MP |
バッテリー | 5,400mAh (USB PD 45W充電対応) |
端子 | USB Type-Cポート (USB PD対応) x 1 USB 3.0ポート x 2 HDMIポート x 1 3.5mm イヤホンジャック x 1 |
無線 | Wi-Fi 802.11ac/802.11b/g/n Bluetooth 4.1 |
※これ以外にもかなり幅広いバリエーションがあります。
コンパクトな外箱
今回は香港倉庫のDHL発送を選びました。中国の祝日・土日のためか発送に時間が掛かっていましたが、発送されてからはすぐでした。
Sunday, June 04, 2017 | Location | Time | Piece | |
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15 | Delivered – Signed for by : DLVD BY AGNT | NANA-SHI | 11:28 |
1 Piece |
Saturday, June 03, 2017 | Location | Time | Piece | |
14 | Forwarded for delivery | KANSAI – JAPAN | 17:51 | |
13 | Arrived at Delivery Facility in KANSAI – JAPAN | KANSAI – JAPAN | 14:01 |
1 Piece |
12 | Departed Facility in OSAKA – JAPAN | OSAKA – JAPAN | 11:29 |
1 Piece |
11 | Processed at OSAKA – JAPAN | OSAKA – JAPAN | 11:19 |
1 Piece |
10 | Clearance processing complete at OSAKA – JAPAN | OSAKA – JAPAN | 09:28 |
1 Piece |
9 | Arrived at Sort Facility OSAKA – JAPAN | OSAKA – JAPAN | 09:24 |
1 Piece |
8 | Customs status updated | OSAKA – JAPAN | 08:28 | |
7 | Clearance processing complete at HONG KONG – HONG KONG | HONG KONG – HONG KONG | 04:04 |
1 Piece |
6 | Transferred through HONG KONG – HONG KONG | HONG KONG – HONG KONG | 04:04 |
1 Piece |
5 | Customs status updated | HONG KONG – HONG KONG | 00:13 | |
Friday, June 02, 2017 | Location | Time | Piece | |
4 | Departed Facility in SINGAPORE – SINGAPORE | SINGAPORE – SINGAPORE | 21:57 |
1 Piece |
3 | Processed at SINGAPORE – SINGAPORE | SINGAPORE – SINGAPORE | 20:55 |
1 Piece |
2 | Shipment on hold | SINGAPORE – SINGAPORE | 18:29 |
1 Piece |
1 | Shipment picked up | SINGAPORE – SINGAPORE | 17:32 |
Mi Notebook Airの外箱を、Intel Insideと書かれた段ボール箱に入れた状態でDHLのいつもの袋に入って届きました。段ボール箱はへこんでいましたが、クッション材で保護されていたので中の外箱は傷一つありませんでした。

箱の前面はMi Notebook Airの写真のみで、MacBook Airを意識したデザインになっています。

蓋を上げるとすぐMi Notebook Air本体が入っていて、本体の下には取扱説明書と、USB Power Deliveryに対応したUSB Type-Cケーブル一体型のACアダプターが入っています。

ACアダプターは5V/2A、9V/2A、12V/2A、15V/3A、20V/3.25Aの最大65Wまでの充電に対応しています。

Kotomi ProでPDOを調べたところ、ちゃんと外装通りのPDOを通知していました。

Mi Notebook AirはUSB Type-Cポートを使って充電するようになっています。付属の充電器でも良いですし、USB Power Delivery 45W充電に対応したものであれば他の充電器・モバイルバッテリーも使用できます。

ただ、付属品のACアダプターではケーブルを取り外せず、サイズも大きいので持ち運びに少し不便です。持ち運びをする際は、XiaomiのACアダプター CDQ02ZMを別途購入すると良いでしょう。
CDQ02ZMはMi Notebook Airのために作られたオプション品で、USB Power Delivery 45Wでの充電に加え、Quick Charge 3.0にも対応しているのでこれ一台でMi Notebook Airもスマホも急速充電できます。
厳密にはQuick Charge 3.0とUSB Type-Cの規格は相容れないのですが、実際の動作としては規格内に収まっているため問題は起きにくそうです。
国内で入手できるUSB PD対応充電器はサードパーティー製では規格不適合、設計ミスがある欠陥品 (Anker PowerPort+など) ばかりなので、Mi Notebook Airの充電器をコンパクトにしたければ、素直にXiaomi製であるCDQ02ZMを選んだ方が良いと思います。
ロゴを排除したシンプルデザイン
Mi Notebook Airの天板にはXiaomiロゴなどは一切無く、すっきりとしたデザインになっています。Xiaomiロゴはディスプレイ下部と底面にあるだけで、そのロゴも小さいのであまり主張が強くありません。
ステッカーを貼りたい人には、好きなように貼れて良いのではないでしょうか。

底面にスピーカーx2
底面にはAKGのカスタムデュアルスピーカーが配置されています。底面だと音がこもりそうな印象ですが、実際に使っていてこもった感じは全く受けません。
本格的な音楽鑑賞をしたい人には不十分かも知れませんが、ネット動画やアニメ等を再生したい人には十分な音量・音質だと思います。
ちなみに、底面中央に貼ってある、謎の半導体メーカーのロゴなどが書かれたシールは簡単に剥がせます。

必要最低限のポート類
Mi Notebook Air 13.3には充電に使えるUSB Power Delivery対応のUSB Type-Cポートに加え、USB 3.0ポートが左右に一つずつあり、左側にはHDMIポートとイヤホンジャックがあります。

右側のUSB Type-Cポートの近くには、充電中であることを示すランプも付いています。

点灯機能もあるキーボード
Mi Notebook AirのキーボードはUS配列で、JIS配列に比べ一部のキーが無かったり、Enterキーが小さかったりします。
また、電源ボタンが右上のBackSpaceキーの上にあるので、慣れない内は間違って押してしまいそうになります。設定で電源ボタンを押しても何もしないようにしておくと良いと思います。
普段がJIS配列だと慣れが必要ですが、おそらくほとんどの人が使わないかな文字が書かれていない分、すっきりとした見た目になっています。
キーを押したときにバックライトが点灯する機能も付いているので、暗い場所でも少しは入力しやすくなります。

Alt空打ちでIME切り替えできるアプリで便利に
US配列ではIMEの切り替えボタンは当然用意されていないので、[半角/全角]
キーの動作をさせるには [Alt]+[~]
を押さないといけません。
そこで、IMEの切り替えをスペースキーの左右にある [Alt]
キーでできるようにするアプリ、alt-ime-ahkを使うと便利です。
alt-ime-ahkを起動させておくと、
- 左 [Alt] キーの空打ちで IME を「英数」に切り替え
- 右 [Alt] キーの空打ちで IME を「かな」に切り替え
- [Alt] キーを押している間に他のキーを打つと通常の [Alt] キーとして動作
という操作ができるので、[Alt]
キーの動作にほぼ影響を与えずにIME切り替えの機能を追加できます。
通常の [半角/全角]
キーとは違い、左を押せば必ず英数字入力、右ならかな入力、とキーを押した後の入力モードを間違えることがなくなるため、入力ミスを減らせます。
グレアで綺麗なディスプレイ
ディスプレイはグレアとなっており、反射して映ってしまう代わりに画質はとても良く、明るさも50%の位置で十分明るいです。

ディスプレイは135度まで傾けられます。相手に見せるには不向きですが、自分で見る分には十分です。

Home 日本語版のインストール手順
GearBestで販売されているXiaomi Mi Notebook Air 13.3には、デフォルトではWindows 10 Home Chinaがインストールされています。
Home Chinaでは中国語以外の言語が選べないようになっているようで、言語設定で英語や日本語を選んでも設定画面などは中国語のままになってしまいます。

そこで、プリインストールされているHome Chinaのライセンスを使い回してHome 日本語版をインストールしたいと思います。
※まず一度Mi Notebook Airをインターネット接続してライセンス認証を済ませておいてください。ライセンス認証されていると上記の画面で「Windows 己激活」と表示されます。
準備物
※各種ファイルのダウンロードとインストール用メディア作成に1時間ほど、さらにWindows Home 日本語版のインストール完了までに1時間30分ほどかかります。
インストール用メディア用に4GB以上のUSBメモリが一つ、ツールやドライバの転送用のUSB 3.0対応USBメモリなどが一つあると楽になります。
ドライバは基本的にはWindows Updateで自動インストールされますが、Windows標準ドライバではタッチパッドでのジェスチャー操作ができません。ジェスチャー操作をしたい場合は必ずMi Notebook Air 13.3用ドライバをダウンロードしてください。
「驱动整合包」からはドライバすべて、「触摸板」からはタッチパッドのドライバ単体をダウンロードできます。
1. まずは今インストールされている家庭中文版のプロダクトキーを確認します。
基本的にプロダクトキーの再入力は必要ありませんが、後で入力を要求されることがあるかもしれないので、念のため確認しておきましょう。
ProduKeyを起動するとプロダクトキーなどの一覧が表示されるので、「WIndows 10 Home China」を右クリックして「Save Selected Items」でUSBメモリなどに保存しておきます。

※この後クリーンインストールをするので、Xiaomiのデフォルトの壁紙を後で使いたい、という方は C:\Windows\Web\Wallpaper を開いて「Mi01.jpg」をUSBメモリ等にコピーしてください。
2. 次に、Windows Home 日本語版をクリーンインストールするため、Windows 10 メディア作成ツールでインストール用メディアを作成します。メディア作成ツールを起動し、「別のPCのインストールメディアを作成する」を選んでください。

言語を「日本語」、エディションを「Windows 10」、アーキテクチャを「64 ビット (x64)」にして進みます。
※Home Chinaをクリーンインストールしたい場合は、言語を「中文(简体)」にするとHome Chinaエディションを選択できるようになります。Home 日本語版でのライセンス認証に失敗した場合、一度Home Chinaをクリーンインストールしてみてください。

3. 2. で作成したメディアを挿入したままの状態で、Mi Notebook AirをF2キーを押しながら起動して、UEFIの設定画面を開きます。設定画面ではキーボード・タッチパッドで操作します。
Boot→Boot Devices Orderをクリックします。
ドラッグ&ドロップで「EFI USB Device」が上に来るように並び替えます。
再起動してWindowsのセットアップ画面が出る…はずなのですが、私の場合何故か最初は「A required device isn’t connected or can’t be accessed」と出て進めなくなってしまいました。その場合、一度電源を切れば進めるようになります。
セットアップ画面が出たら、「キーボードの種類」を「英語キーボード (101/102キー)」に変更して、「次へ」をクリックし、次の画面では「今すぐインストール」をクリックします。

「Windowsのライセンス認証」画面では「プロダクトキーがありません」をクリックします。

「Windows 10 Home」を選択して「次へ」をクリックします。

「同意します」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。

今回はクリーンインストールするため、「カスタム: Windows のみをインストールする (詳細設定)」をクリックします。

「ドライブ0パーティション3:Windows」を選択して「フォーマット」をクリックします。フォーマットが完了したら、「ドライブ0パーティション3」を選択して「次へ」をクリックします。

インストールが始まり、しばらくすると初期設定画面になってコルタナさんがしゃべり始めます。案内に従って初期設定を進めてください。
初期設定が済んだ段階でWi-Fi接続もできる状態になっているので、Windows Updateで必要なドライバやアップデートを自動的にインストールできます。もしもWi-Fi接続できなければ、別のPCでダウンロードしたMi Notebook AirのWi-Fiドライバをコピーして、インストールしてください。

タッチパッドで2本指スクロールなどのジェスチャー操作をしたい方は、タッチパッドのドライバを別途インストールしてください。
設定の「タッチパッド」では「マウスの接続時にタッチパッドをオフにしない」という項目がありますが、これはチェックを付けたままにしておいた方が良さそうです。オフにすると、マウスを接続していなくてもタッチパッドがオフになってしまいました。

なお、少し分かりにくいですが、下の方にある「ジェスチャの詳細な構成」から3本指と4本指ジェスチャでどの操作を実行するか設定できます。「前方ナビゲーション」(進む)、「後方ナビゲーション」(戻る)を設定しておくと使いやすいです。
高速なストレージ
セットアップが済んだ段階での空き容量は212GBほどでした。システム用の容量でいっぱいいっぱい、となっていないので、クリーンインストール時にシステム用途、データ保存用などでパーティション分けしても良さそうですね。

CrystalDiskMark 5.2.1でテストしてみたところ、図のような結果になりました。私が今使っているデスクトップ機のSSDの2倍以上のスコアです…。
SSDが高速なおかげで、電源ボタンを押してデスクトップが表示されるまでが10秒ほど、とかなり高速に起動できます。必要な時にすぐ使えるのは便利ですね。
OSインストールの手間以外ほぼ完璧
Mi Notebook Air 13.3の大きな欠点は最初のHome Chinaから日本語版に変更する手間があることぐらいで、そのほかは設定やアプリで回避できるような細かなものしかありませんでした。
12.5インチモデルはファンレスなのに対し13.3インチモデルではファンが付いていますが、耳を近づけないと分からないぐらい動作音が小さいので気になりません。個人的にはCore i5以上でないといくらノートPCとはいえ快適に使えない、と感じているので、Core i5-6200U + NVIDIA GeForce 940MXのMi Notebook Air 13.3には大満足です。
最初の手間さえ乗り越えればCPUやGPU、メモリにストレージとPCを使う時の快適さに直結するところでオーバーすぎず、モバイル用途にぴったりなスペックになっているためかなり快適に使えるので、持ち運びのメイン機として活躍できます。
【2020/02/26追記】
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