NUARL インテリジェントUSB/ACアダプター NP41WHを買ってみましたが駄目でした。
目次
USB Type-Cポートx1、USB Type-Aポートx2
NUARL NP41WH | |
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品番 | NP41WH |
サイズ | 53.0 x 28.0 x 76.0mm |
重さ | 約130g |
USB Type-A出力 | 最大5V/4.2A |
USB Power Delivery出力 | 公称: 5V/3A、9V/3A、14.5V/2A 実際のPDO: 5V/3A、9V/3A、15V/2A |
ポート数 | USB Type-C USB PD対応出力ポートx1、USB Type-A 出力ポートx2 |
※赤字は公称と食い違う部分
NUARL (ヌアール) はエム・ティ・アイ株式会社のブランドのようで、パッケージは日本語で書かれています。

本体・ユーザーズガイドの他にポーチが付いています。USB Type-Cケーブルは付属していません。

USB Type-Cポートが1個、USB Type-Aポートが2個あります。USB Type-AポートはUSB Type-Cポートに何も接続していない場合のみ、最大5V/4.2Aとなります。
写真を撮っていて気付いたのですが、立たせると斜めになってしまいます。Amazonの商品画像ではまっすぐですし、設計ミスではないかと思います。

菱形のPSEマークが書かれています。事業者名 (基本的に登記上のもの) も記載する必要がありますが、MTI Corporationとしか書かれていません。

USB Type-C規格不適合
Cold Socket (Vbus Hot) – ○
USB Type-Cの規格では、機器が接続されたことを確認してからVbusに電圧をかけるよう定められています。
NP41WHは規格通り、機器が接続されていない状態ではVbusに電圧がかかりませんでした。
Bridged CCs – ○
NP41WHはUSB Type-Cの規格通り、それぞれが別個のRpでプルアップされています。
e-MarkedケーブルでもSinkの接続を検出できるため、問題なく使用できます。
PDO – ✕
仕様ではUSB Type-Cポートの出力は5V/3A、9V/3A、14.5V/2Aとなっていますが、Total Phase USB Power Delivery Analyzerで確認したところ、実際に通知されているPDOは5V/3A、9V/3A、15V/2Aでした。
14.5Vのところが仕様よりも0.5V大きくなっています。おそらくMacBook対応を謳うためなのでしょうが、仕様は正しく表記するべきです。
接続した時点で上記のPDOを通知しており、追加でPDOを通知する動作はしなかったため、Split PDOではありませんでした。

Quick Charge 2.0/3.0 – ✕
残念ながら、USB Type-CポートでUSB Power Delivery以外の高速充電規格であるQuick Charge 2.0/3.0に対応してしまっています。
USB Type-Cの規格ではUSB Power Delivery以外でVbusの電圧を変動させることを許可していないため、規格違反となります。
なお、Kotomi ProでUSB Power Deliveryで充電した後にQuick Chargeに対応しているか確認すると、何故かQuick Charge 2.0/3.0非対応という結果になり、一度ケーブルを取り外して再確認するとQuick Charge 2.0/3.0対応という結果に戻りました。
他の製品では同様の操作をしても上記のような挙動にならなかったため、NP41WHの挙動がおかしいのだと思います。

過電流防止機能 – ○
NP41WHには過電流防止機能が付いています。
3.8Aほどになると電圧が低下し、4.2Aほどで出力がシャットダウンされました。

Switchを充電可能
Xiaomi Mi Notebook Air 13では5V/0Aとなり、充電が出来ませんでした。(Total Phase Data Centerのログはこちら)
Nintendo Switchでは14.5V/0.3A程度で充電が出来ました。

PDOを詐称しており、USB Type-CポートでQuick Chargeに対応しているため、購入はおすすめしません。
また、本体を立てたときに斜めになるなど、設計品質に難があります。
USB Type-C製品のレビューが役立った場合、私のほしい物リストから何か贈っていただけると嬉しいです。