dodocoolがクーポンをバラマキしていたので、ひとまずdodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124を買ってみました。駄目でした。
目次
最大30Wと主張しているものの…
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124はUSB Type-Cポートが1つ、USB Type-Aポートが5つある充電器です。
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124 | |
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品番 | DA124 |
サイズ | 約99.30 x 70.60 x 28.20mm |
重さ | 約221g |
USB Power Delivery出力 | 公称: 5V/3A、9V/3A、15V/2A 実際のPDO: 5V/3A、9V/3A、14.8V/2A |
ポート数 |
USB Type-C USB PD対応出力ポートx1、USB Type-A出力ポートx5 |
本体の他に電源ケーブルと取扱説明書が付属しています。

USB Type-Cポートは1つだけで、他のUSB Type-Aポート5つは合計6Aまで出力できるとのことです。

PSEマークはありませんでした。この製品の日本国内での販売は違法です。

USB Type-C規格不適合
Cold Socket (非Vbus Hot) – ○
USB Type-Cの規格では、機器が接続されたことを確認してからVbusに電圧をかけるよう定められています。
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124は規格通り、機器が接続されていない状態ではVbusに電圧がかかりませんでした。
Bridged CCs – ○
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124はUSB Type-Cの規格通り、それぞれが別個のRpでプルアップされています。
e-MarkedケーブルでもSinkの接続を検出できるため使用できます。
PDO – ✕
仕様ではUSB Type-Cポートの出力は5V/3A、9V/3A、15V/2Aとなっていますが、Total Phase USB Power Delivery Analyzerで確認したところ、実際に通知されているPDOは5V/3A、9V/3A、14.8V/2Aでした。 (ログはこちら)
USB Type-C規格で定められている5V、9V、15Vを満たしておらず、14.8*2=29.6と、商品説明や仕様で最大30Wと表記しているにもかかわらず、実際は29.6Wまでしか出力できないことになります。これは誇大広告にあたると考えられます。
数字だけでみれば0.2V足りないだけではありますが、USB Power DeliveryではPDOを元に充電が可能か判断されるため、dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124では15Vを要求するデバイスでの充電ができない可能性があります。
Xiaomi Mi Notebook Air 13では充電が開始されませんでした。
接続した時点で上記のPDOを通知しており、追加でPDOを通知する動作はしなかったため、Split PDOではありませんでした。

高速充電規格 – ○
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124はUSB Type-C規格通り、USB Type-CポートでUSB Power Delivery以外の高速充電規格に対応していません。
Kotomi ProでQuick Chargeに対応しているかの確認をしようとすると出力がシャットダウンされました。
過電流防止機能 – △
dodocool 60W 6ポート USB急速充電器 DA124には過電圧・過電流防止機能が付いているようですが、4.6Aほどにならないと出力がシャットダウンされませんでした。

仕様には30Wと書かれていながら29.6Wまでしか出力できない上、PSEマークも一切無い違法な製品です。
一部のブログでおすすめされていますが、こんなものを安易におすすめしないで欲しいです。騙されて買ってしまった人は返品しましょう。
dodocoolは他にも規格不適合の製品を販売しているため、今後充電器を購入する際にはdodocoolブランドの製品は除外した方が良いと思います。
USB Type-C製品のレビューが役立った場合、私のほしい物リストから何か贈っていただけると嬉しいです。