広告あり
STISpeed 87W充電器 ZH199を購入しました。これまで購入した中で最悪の製品でした。
目次
USB Type-Cx1
STISpeed 87W充電器 ZH199はUSB Type-Cポートが1つある充電器です。USB Power Deliveryに対応していますが、最大87W出力が可能と表記しておきながら、実際は60Wしか出力できません。

STISpeed 87W充電器 ZH199 | |
---|---|
品番 | ZH199、61w-usb-c |
サイズ | 約79 x 78 x 26mm |
重さ | 約170.2g |
USB Power Delivery出力 | 商品説明: 5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3A 外装: 5V/3A、9V/3A、15V/3A、20.3V/4.3A 実際のPDO: 5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3A |
ポート数 |
USB Type-C出力ポートx1 |
PSEマークどころかCEやFCCマークすらありません。事前に確認したときには「少なくともCE認証はある、他は確認する」と返事があったにもかかわらず…。

仕様の表記では最大20.3V/4.3Aと書かれていますが、Amazonの商品説明では最大20V/3Aになっています。実際に通知されている出力も20V/3Aなので、外装の表記が間違っていることになります。

規格不適合、危険性あり
Cold Socket (非Vbus Hot) – ✕
USB Type-Cの規格では、機器が接続されたことを確認してからVbusに電圧をかけるよう定められています。
STISpeed 87W充電器 ZH199は機器が接続されていない状態でもVbusに電圧をかけており、規格不適合です。
USB Power Deliveryに対応した製品でVbus Hotなものは初めて見ました。

PDO – ✕
仕様ではUSB Type-Cポートの出力は外装では5V/3A、9V/3A、15V/3A、20.3V/4.3Aとなっていますが、Total Phase USB Power Delivery Analyzerで確認したところ、実際に通知されているPDOは5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3Aでした。 (ログはこちら)
USB Type-C規格で定められている5V、9V、15V、20Vを満たしているものの、20Vが外装の表記と異なり3Aとなっています。そもそもこの製品は87W充電器として販売されているにもかかわらず、最大で60Wしか出力出来ない仕様になっており、これは誇大広告となります。
メーカー型番が61w-usb-cとなっているため、メーカーは最大60Wであると分かっていながら商品説明や外装では87W出力できる風に装っていることになり、大変悪質です。
さらに、接続した時点では5V/3A、9V/3A、15V/3AのPDOしか通知されず、後から追加で5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3AのPDOを通知する動作をしました。この動作はSplit PDOと呼ばれるもので、互換性の問題が発生する可能性があります。
高速充電規格 – ○
STISpeed 87W充電器 ZH199はUSB Type-CポートではUSB Power Delivery以外の高速充電規格に対応していません。規格通りです。
過電流防止機能 – ✕
STISpeed 87W充電器 ZH199では、過電流が起きても電圧が低下するだけで電流はシャットダウンされません。
20VのPDOで確認したところ、3.2Aほどで電圧が低下しました。しかし、その後も電流は上げ続けられ、結局6.1Aになってもシャットダウンされませんでした。テスターが壊れる可能性があるため、これ以上は試していません。

61WのほうがPSEマークがないとはいえ基本的に規格に適合した動作をしていたので期待していたのですが、蓋を開けてみれば過去最悪の結果となりました。
誇大広告、Vbus Hot、Split PDO、過電流防止機能が正常に働いていない、と多数の問題点があり、常用するのは危険です。購入してしまった方は返品しましょう。
レビューを見たのか11月1日時点ではしれっと61Wに変更されています。
【11/04追記】
今回の件は、ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ございません。
こちらは「異なる仕様表記し優良誤認させる」のつもりがまったくありません。
メーカーさんからもらった仕様を検証なく、コピべで表記してしまって、強く反省してます。
87Wの充電器は私も半年前ずっと自分のmac pro 15インチで使ってます。
問題なくて使えるため、商品を仕入れ、販売するような流れとなります。
(中略)
こちらが不勉強でPSEマークに関する知識はご指摘後で調べてみましたが、
PSEマークがない製品が販売できないことが初めてわかりました。
なので、その後速やかに出品を削除しました。
「ある程度売れたところで商品ページを消して証拠隠滅を図る」のような誤解を与えてしまい、大変申し訳ございません。
一つ一つの商品は仕入れて、アマゾンに登録、写真の撮影、説明文の考え、urlの宣伝、評価の管理するのは大変な仕事ですので、
商品がどんどん売って、評価をたくさんをもらうのは出品者みんなさんの目標です。
ある程度売れたところで商品ページを消すことはまずはほとんどの出品者がやらないことだと思います。
今後電気用品安全法に基づいたPSEマークがついてない商品は一切販売しないと約束できますので、ご安心ください。
との返事をいただきました。今回の件で反省して、今後はちゃんとした製品を販売してもらいたいです。
【11/14追記】
上記の返答はその場しのぎの嘘だったことが分かりました。PSEマークのないUSB充電器の販売を始めています。さらにレビュアーがSTISpeed製品しかレビューしておらず、日本語も少し不自然です。
USB Type-C製品のレビューが役立った場合、私のほしい物リストから何か贈っていただけると嬉しいです。