まるで板。Xperia Z4 Tablet SGP771の良いところ、悪いところ

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Xperia Z4 Tablet

Xperia Z4 Tablet SGP771 (LTEモデル) を購入しました。
二ヶ月近く前に注文したのに延期に次ぐ延期で
キャリア版より遅くなってしまいました…。


今回は、Clove.co.ukでZ4 Tabletを購入しました。

UK版にはUS配列のキーボード、BKB50が無料でついてきます。

7/24に発送され、7/31に到着しました。
FedEx があまりにも高かったので安さにつられてロイヤルメールに
しましたが、箱の状態にもこだわる人は選んではいけません。
箱の四隅が潰れており、外装を日本郵便が補修したとのことだったので
おそらく日本に着く頃には袋もぼろぼろになっていたのだと思います。
また、追跡サービスもいい加減で、

Your item, posted on ***** with reference RU*********GB has been received at our international mail centre and is being made ready for despatch overseas.

と表示されたままの状態が続いたままで、
日本に着くまで変わりませんでした。

関税は8/2現在ではまだ請求が来ていません。

箱の中身と外観

Z4Tの箱BKB50付き

BKB50キーボードがついているため、
箱も通常版とは違う物になっています。
キーボードのアイコンが書かれた箱にBKB50が
入っており、その下に充電器 (海外用) やUSBケーブル、
Z4 TabletとBKB50の簡単な説明書が入っていました。
また、保護フィルムも入っています。
ガラスに慣れるともはや使う気になれませんが…。
コストカットするならまず
こういった無駄なものを無くして欲しいです。

当然ですが、BKB50は上記のような日本語配列ではなく
US配列のキーボードとなっています。

SIMスロット

極限にまで軽くされており持った感じはまさに板で、
ボタンとUSB端子以外何もないのですっきりしています。
上の写真のようにSIM・microSDスロットだけ
カバーを開けるようになっています。

起動時のSONYロゴ

USB端子はキャップレス防水です。
これをアピールしたいのか、起動時の画面で
従来は電源ボタンの位置に合わされていた
SONYロゴがUSB端子の位置に合わされています。
どうせなら電源ボタンの位置もUSB端子に合わせたら
いいと思うのですが、何かこだわりがあるのでしょう。

FTFやカーネルを焼く時などにも
USBはよく使うため、この変更はかなりありがたいです。

見た目もすっきり、持ち運びが楽な軽さで
キーボードとの接続も簡単なため、ハード面は大満足です。

ソフトウェアの良いところ

ホームシステム情報

Z3などには5.1アップデートがきましたが、
Z4 Tabletはまだ5.0のままです。

Z4シリーズでは、Z3シリーズの5.xと違い、
音質の「自動最適化」機能が追加されています。

音質の最適化

原理はよく分かりませんが、

接続したヘッドホンの特性と、ユーザーの耳の形状を自動分析し、最適な音を再生します。

Xperia Z4 AUDIOより

とのことで、音楽を再生してしばらく経つと
ヘッドホン/イヤホンにあった音にしてくれるようです。
説明はヘッドホンなのに画像はイヤホンとは…。

Bootloader Unlockしましたが、DRMに関係なく
動作するようで、確かに数分で音が変わりました。
DSEE HXとは併用できないのですが、
有効時と比べてもより良い音になっているように思えます。
個人的にはDSEE HXの音より好きです。

Z3シリーズではSONY製イヤホンの選択画面がありましたが、
自動最適化もSONY製イヤホン以外では動作しないようで、
安物イヤホン ATH-C505を挿してみましたが、
「自動最適化」画面の画像が暗くなりました。
MDR-NC31EMでは音符マークがアニメーションするため、
機能が動作していることが分かります。
[追記] SONY製以外だと測定に時間がかかる…
ということのようで、一曲聴き終える頃には
SONY製以外でも最適化が済むようです。
また、自動最適化のフィルタは /data/data/com.sonymobile.automaticheadphone/shared_prefs/ahc_preference.xml に保存されています。
自動最適化完了前自動最適化完了
画像は自動最適化完了前と完了後のxmlです。
完了前でもフィルタがかかり音が変わるのですが、
完全に完了するとさらに出力が強化されます。
インピーダンスとヘッドセットの種別を解析しているようです。

LDACもZ4シリーズから対応なので試したいところですが、
対応ヘッドフォンがMDR-1ABTしかないのがつらいところ…。

ちなみに私のほしい物リストはこちらです。

ソフトウェアの悪いところ

諸悪の根源、MXTP

まずZ4シリーズのソフトで一番悪い点は、「my Xperia」です。
Bootloaderレベルでロックをかける新機能で、
FTFを焼いたとしても恐らく解除できないので
盗難防止機能としては素晴らしいです…が、
Bootloader Unlockした上でこれを有効にしてしまうと、
ロック機能がうまく働かず、高解像度ディスプレイを
搭載した高級まな板と化してしまいます。
こうなると盗難防止機能が仇となり、
何をしても解除できなくなります。

出荷時には無効になっているのですが、
念のため設定→セキュリティでmy Xperiaが
有効になっていないか確認し、

adb shellpm hide com.sonymobile.mx.android

とコマンドを実行してmy Xperiaを無効化してしまうと良いでしょう。
ちなみに、有効化した状態だと国際版でも
Bootloader unlock allowed: Noになります。

次に、キーボード装着時の難点です。
BKB50を接続した状態だとナビバーの左端に
アプリ履歴やアプリアイコンが出て
すぐアプリを切り替えられて便利なのですが、
無駄な画像

上の画像のように、無駄な画像が表示され、
アプリ履歴のスペースが限られてしまいます。
せっかくの大画面なのですが、開発チームはオサレ画像を
表示するためのスペースと考えてしまったようです…。
BKB50の使い方を説明する画像なら許せますが、
こんな何の役に立たない画像を見せられても困ります。

なので、KeyboardLauncher.apkを編集して
画像を表示しないように変更しました。

改変後のアプリ履歴

SGP771 28.0.A.7.27のapkですが、SGP712でも動くかもしれません。
ここからダウンロードできます。

dimen.xmlのlifestyle_back_icn_heightやら
thmbnail_margin_topやらを0dipに書き換えています。
また、問題の画像も1pxにしています。

オリジナルと置き換えるには、adb、rootが必要です。

  1. ダウンロードしたsystemKeyboardLauncher.apkと同じフォルダでコマンドプロンプトを開く
  2. 次の7つのコマンドを一行ずつ入力する adb push systemKeyboardLauncher.apk /data/local/tmp
    adb shell
    sh /sbin/sys_rw
    dd if=/data/local/tmp/systemKeyboardLauncher.apk of=/system/priv-app/KeyboardLauncher/systemKeyboardLauncher.apk
    chmod 644 /system/priv-app/KeyboardLauncher/systemKeyboardLauncher.apk
    mv /system/priv-app/KeyboardLauncher/arm64 /system/priv-app/KeyboardLauncher/arm64OLD
    mv /system/priv-app/KeyboardLauncher/systemKeyboardLauncher.apk /system/priv-app/KeyboardLauncher/KeyboardLauncher.apk
  3. 再起動する

今のところ、Z4 TabletをBootloader lockedのまま
root化する方法はありません。
次の記事でUnlockedでのroot取得方法を解説します。

まとめ

S810で心配されていた発熱もタブレットの
背面の大きさのおかげでZ3と同程度でした。
Z4は駄目ですが、Z4 TabletはS810の利点を
最大限活用できるといえそうです。

BKB50との接続も、初回は何故か再起動しないと
エラーが出てしまいましたが、再起動後は
すんなり接続でき、バックキーやスクリーンショット、
電源ボタンもキーボード上にあるため大変便利です。

ちなみにこれまでのスクリーンショットに
モバイルデータのアンテナが立っていますが、
SGP771は技適を通っており、日本でも問題なく使えます。
現在使用しているSIMは楽天モバイルです。

本体が軽く、動作もスムーズで使いやすいので、
今後よりソフト面が強化されれば
最高のAndroidタブレットとなりそうです。

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root化済み・非rootそれぞれのやり方はこちらの記事を参考にしてください。