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ASUSの無料メッシュネットワークお試しキャンペーンでRT-AC88U & RT-AC86Uを貸し出していただいたので、自宅でメッシュWi-Fiを試してみました。
複数台接続でも安定の高性能ルーター
今回お借りしたASUS RT-AC88U & RT-AC86Uは最大2167Mbpsで通信が可能なゲーミングルーターで、様々なゲーマー向け機能が搭載されています。
かなり多機能なルーターなのですが、今回はこれまでのWi-Fi中継器とは根本的に異なるメッシュWi-Fiを構築できる「AiMesh」をメインに紹介します。
基本的にASUSのルーター同士を接続することで「AiMesh」環境を構築できるのですが、今回ASUS AiMesh 対応ルーターにメッシュ Wi-Fi ルーター ASUS Lyra シリーズが加わったことで、「そこそこの性能で良いから手軽にメッシュWi-Fiを試したい」という人も手が出しやすくなりました。
ASUS Lyra シリーズは多機能・性能よりもシンプルなデザイン・セットアップを重視したシリーズになっているので、ルーターの設定に詳しくない人にはASUS Lyra シリーズの方が良いかもしれません。
メッシュWi-Fiとは?
これまで家の中でWi-Fiの電波が届きにくい箇所があれば、Wi-Fi中継器を使って補うことが一般的でした。
しかし、Wi-Fi中継器はあくまで「親機の電波を受け取り、それを中継器から発信する」という仕組みなので、親機に問題が起きれば子機も通信できなくなりますし、接続台数が増えれば親機の負担も増えて処理しきれなくなってしまいます。
メッシュWi-Fiでは「各ルーターがそれぞれ電波を発信する」ため、設置するルーターすべてが親機であるような状態になります。親機・子機という関係ではなくなるので、一つのルーターに問題が起きても他のルーターには影響しませんし、接続したルーターが増えれば増えるほど網の目 (メッシュ) のように電波が張り巡らされ、最も電波状況の良いルーターに自動で繋がるので、複数台接続しても速度低下や処理落ちが発生しにくくなります。
2167+1000MbpsのRT-AC88U
RT-AC88Uは11ac/n/a 2167Mbps と 11n/g 1000Mbpsに対応したルーターです。2167Mbpsで接続できるのはNitroQAM技術に対応したおかげ…なのですが、まだWi-Fi中継器ぐらいでしか採用されていないため、PCやスマホでは利用できないことがほとんどです。
基本的な速度の向上の他、ゲームなど特定の通信を優先して処理することでゲームへの影響を抑える「Adaptive QoS」、通信経路を最適化してping値やパケットロスを改善するという「WTFast」、PCやスマートフォンの場所を検知して狙い撃つように電波を飛ばす「AiRadar」などが搭載されています。
1.4GHzデュアルコアプロセッサーと512MBメモリを搭載することで処理や接続台数が増えたときにも余裕のあるスペックとなっており、MU-MIMOで複数の機器と同時に通信できるため、ゲーマーはもちろん複数のPCやスマホで同時に動画再生や音楽ストリーミングサービスを使うことが多い、という人にもおすすめです。
Wi-Fiだけでなく、有線LANでも接続ができ、通常のルーターよりも多い8ポートを搭載しています。
録画サーバーなどを置いているとすぐ有線LANポートを使い切ってしまいますし、8ポートもあるのは良いですね。
8ポートのうち2ポートはリンクアグリゲーションに対応しており、対応したNASと2本のLANケーブルで接続することで、最大2,000Mbpsとさらに高速なデータ転送が出来るようになります。

側面にはLEDのオンオフボタンやUSB 3.1 Gen1ポートがあります。ゲーミング○○はやたらと光らせたがりますが、これはLEDをオフにできるので夜間でも邪魔になりません。
USB 2.0ポートにはプリンターなど転送速度がそれほど影響しない機器を繋げておいて、USB 3.1 Gen1ポートにはHDDを接続してNAS化する、ということも可能です。

IPv6にも対応しており、接続タイプはネイティブやパススルー、フレッツ光用設定などが選べます。私はnuro光を使っているのですが、特に問題なくIPv6通信できました。

ゲーム関連の機能は管理画面の「ゲームブースト」で見られます。AiProtectionについては、「無断で個人情報を収集するアプリをばらまく」、「正常なフリーソフトをウイルスだとする誤検知を繰り返して個人開発者を苦しめ、開発停止に追い込む」などしている悪名高いトレンドマイクロの技術を利用しているため、オンにしない方が良いと思います。

RT-AC86Uも基本的な機能はほぼ同じで、最大接続速度が2167+750Mbps、1.8GHzデュアルコアプロセッサーを搭載しており、有線LANポートは4つに抑えられています。
RT-AC88Uと同じく「Adaptive QoS」や「WTFast」、「MU-MIMO」も利用できるので、どうしても11nで1000Mbps接続したい、有線LANポートは5つ以上欲しい、というのでなければRT-AC86Uで揃えるのも一つの手だと思います。

AiMesh構築はブラウザ上で可能
RT-AC88U & RT-AC86UでのAiMesh構築は簡単で、ルーターをそれぞれ設置してWANポートに有線LANケーブルをつないだ後、ブラウザ上での設定で完了できます。
今回はまずRT-AC88Uのほうをセットアップしました。動作モードはデフォルトの「Wireless router mode / AiMesh Router mode (Default)」にしておいてください。「AiMeshノード」はWi-Fi中継器でいう子機のような扱いなので、メインにする方には設定しないでください。
以後RT-AC88UをAiMeshメインルーターとします。
次にRT-AC86Uをセットアップします。RT-AC86Uを接続してrouter.asus.comや192.168.1.1 (RT-AC86UのIPアドレス)をブラウザで開くと下のような画面になるので、「新しいネットワークを作成」を押します。
「このデバイスをAiMeshノードに設定する。」を選びます。

AiMeshルーター、というのがメインのルーターのことで、今回の例で言えばRT-AC88Uのことを指します。ASUSさん、「AiMesh対応ルーター」と「AiMeshルーター」で似たようなワードで意味が全然違う、というのはややこしいので、「AiMeshメインルーター」などと文言を変えて統一した方が良いと思います…。
手動設定では手順が少し異なりますが、インターネット接続タイプを聞かれたら、これも「このデバイスをAiMeshノードに設定する。」を選んでください。
AiMeshノードの設定が出来たら、AiMeshメインルーターの管理画面を開きます。
管理画面トップでAiMesh設定ができるので、先ほどセットアップしたAiMeshノードを選んで接続します。

接続できたら、AiMeshシステムに追加します。

これでAiMeshに追加完了です。

AiMesh構築後は同じSSID、同じチャンネルで2つのルーターが動いているようなイメージで、接続が途切れることなくスムーズに切り替わります。「あ、今接続するルーターが変わった」と感じることは出来ないので拍子抜けするかもしれませんが、AiMesh構築前は電波状況が悪かった場所でも安定した通信ができるようになっていて、リンク速度866Mbpsのスマートフォンでスピードテストした結果だと下り343Mbps、上り620Mbpsという結果になりました。
pingも7ミリ秒で、速度も安定して出ていることが分かります。
特にIPv6通信は処理の負荷が高いのか、バッファローやNEC AtermのIPv6対応ルーターでは接続が途切れたり再起動しないと接続できなくなったり、という問題が度々起きていて不便だったのですが、ASUS RT-AC86Uを使うようになってからは一度も問題が起きていません。
一般的なWi-Fiルーターに比べると高めなASUSのルーターですが、余裕のあるスペック、安定した接続をサポートする機能にAiMesh、と高いだけの理由があるので、ゲーマーのみならずWi-Fi通信の遅さや途切れに苦しんでいる人にもおすすめです。