Infinix ZERO X PROレビュー。3万円台で光学5倍・最大60倍ズーム対応、120Hz AMOLEDディスプレイ搭載

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ディスプレイ

Infinix ZERO X PROを購入しました。

格安でもvivo X Foldと同じペリスコープ望遠レンズ搭載

Infinix ZERO X PROはMediaTek Helio G95を搭載したスマートフォンです。

3万円台と格安ながらも、17万円以上するハイエンド折りたたみスマホvivo X Foldと同じペリスコープ望遠レンズを搭載しており、光学5倍ズーム・最大60倍ズームが可能です。

…いやまぁ、vivoのペリスコープ望遠が弱いというだけなんですが…。

日本では知名度がないメーカーですが、120HzリフレッシュレートのAMOLEDや45W急速充電など、意外と高機能です。

このレビューはX6811-H857AC-R-GL-220417V1383バージョン、8GB+128GB版で行っています。

  • 120Hzリフレッシュレート対応AMOLED
  • MediaTek SoCなのにタッチ遅延が小さめ
  • 15分で40%まで充電できる45W急速充電
  • 3.5mmイヤホンジャックあり
  • microSDカード対応
  • 日本キャリアのVoLTE対応
  • 独立ディスプレイチップ搭載 (短時間だけ動作する?)
  • モノラルスピーカー
  • 写真の彩度が高め、夜景に弱い
  • グローバル版でも日本語なし
Infinix ZERO X PRO X6811
OS Android 11
RAM 8GB LPDDR4X
ストレージ 128GB UFS 2.2
microSDカード対応
プロセッサ MediaTek Helio G95 MT6785V/CD
ディスプレイ 6.67インチ FHD+ 120Hz AMOLED
サイズ 164.06 x 75.69 x 7.8mm
重さ 実測196.3g
SIM nano SIM + nano SIM
メインカメラ 108MP OIS (Samsung S5KHM2)
+ 8MP (超広角 GalaxyCore GC8034)
+ 8MP (ペリスコープ望遠 OmniVision OV08A10)
フロントカメラ 16MP (OmniVision OV16B10)
バッテリー 4500mAh
USB端子 USB Type-C (USB 2.0)
バンド GSM: B2/3/5/8
WCDMA: B1/2/4/5/8
LTE:B1/2/3/4/5/7/8/20/28A/28B/38/40/41
TDD: B38/B40/B41

Infinix はTranssion (伝音控股) のブランドの一つです。

中国メーカーでありながらも主戦場を中国ではなくアフリカや中東とすることで、XiaomiやOPPOがシェアを取れていないうちに大きくシェアを伸ばしています。

箱

AliExpress Standard Shippingで2022/04/28に注文したところ、2022/05/26に届きました。

  1. [KYOTO]Final delivery
    2022-05-26 10:38:00
  2. Product Delivered (Country code: JP)
    2022-05-26 10:38:00 [GMT+8]
  3. Send item out for physical delivery
    2022-05-26 09:49:00 [GMT+8]
  4. [KYOTO,617-8799]Processing at delivery Post Office
    2022-05-25 15:58:00
  5. [KANAGAWA,219-8799]Departure from inward office of exchange
    2022-05-25 01:00:00
  6. Released from Custom
    2022-05-25 00:59:00 [GMT+8]
  7. [KANAGAWA,219-8799]Held by import Customs
    2022-05-24 09:00:00
  8. Held by Custom
    2022-05-24 08:59:00 [GMT+8]
  9. Held by Customs at Destination
    2022-05-24 08:59:00 [GMT+8]
  10. Arrival at Processing Center
    2022-05-23 13:57:00 [GMT+8]
  11. [KANAGAWA,219-8799]Arrival at inward office of exchange
    2022-05-23 13:57:00
  12. Arrival at Processing Center (Country code: JP)
    2022-05-23 13:57:00 [GMT+8]
  13. -Arrival at Destination (Country: JP)
    2022-05-22 16:30:00 [GMT+8]
  14. -Despatched to OverSeas Postal Admin (From SG/SIN to JP/KWS)
    2022-05-12 22:47:52 [GMT+8]
  15. [SINGAPORE, ]Dispatch from outward office of exchange
    2022-05-12 22:47:00
  16. Hand over to airline.
    2022-05-05 23:30:59 [GMT+8]
  17. Information Received
    2022-05-05 13:37:00
  18. Received by line-haul
    2022-04-30 16:43:01 [GMT+8]
  19. [Yuen Long District]Outbound in sorting center
    2022-04-30 16:31:16 [GMT+8]
  20. Accepted by carrier
    2022-04-30 15:21:42 [GMT+8]
  21. [Yuen Long District]Inbound in sorting center
    2022-04-30 15:21:42 [GMT+8]

付属品は45W急速充電器、USB Type-A to Cケーブル、有線イヤホンです。

付属品

120Hzリフレッシュレート対応のAMOLEDディスプレイ

Infinix ZERO X PROは格安ながらも120Hzリフレッシュレート対応のAMOLEDディスプレイを搭載しています。

保護フィルムは最初から貼られているものの、指紋が付きやすい安物タイプです。

ディスプレイ

さすがにSamsung製ではないようで、ダイヤモンド配列ではありませんでした。

Samsung製AMOLEDと並べると若干青みがかった表示ですが、単体で見るなら十分綺麗です。

AMOLED

自動・60Hz・120Hzリフレッシュレートモードに設定できます。

常時表示にも対応しています。

残念ながらWidevine L3でした。

画面

MediaTek SoC搭載端末だとタッチレイテンシーが大きめになることが多いのですが、Infinix ZERO X PROは優秀でWALT Latency Timerで計測したタッチレイテンシーはタッチからカーネルが5.4ms、カーネルからJavaが0.6ms、画面描画が26.6msで合計32.6msでした。

10万円クラスのハイエンドスマホでもなかなか超えられないレベルですし、3万円台としてはチューニングをかなり頑張っているようです。

ディスプレイ

画面内指紋認証センサー搭載

Infinix ZERO X PROは画面内指紋認証センサーを搭載しています。

認証には1~2秒ほどかかります。

指紋が残るが目立ちにくい背面

背面はさらっとした手触りです。

指紋は残りますがあまり目立ちません。

背面

重さは196.3gです。

重さ

光学5倍ズーム対応のトリプルカメラ

Infinix ZERO X PROは

  1. 108MP OIS (Samsung S5KHM2)
  2. 8MP (超広角 GalaxyCore GC8034)
  3. 8MP (ペリスコープ望遠 OmniVision OV08A10)

というトリプルカメラを搭載しています。

カメラ

撮影した写真はこちらに保存しています。

彩度が高めで、特に緑色がかなり濃いです。

赤色とマゼンタも区別が付きにくくなっています。

彩度

1x、5x、20x、60xの順に撮影してみました。

20xの時点でざらっとしたノイズ混じりの感じになっていますが、3万円台のスマホでここまでズームできるものは少ないです。

1x

5x

20x

60x

1.5mほど離れた場所のものだと、60xでも字がつぶれずに撮影できました。

ただアンシャープなど加工はしていないようで、輪郭はギザギザとしています。

同じセンサーでもvivo X Foldだと輪郭は丸っこかったです。

文字

夜景はあまり強くなく、白飛びやフレアも発生しやすいです。

夜景

モノラルスピーカー、イヤホンジャック搭載

Infinix ZERO X PROの下部には3.5mmイヤホンジャックがあります。

イヤホンジャック

WALT Latency Timerでオーディオ出力レイテンシーを計測すると27.1msで、MIDI入力は0.4ms、MIDI出力は0.8msでした。

低遅延

上部には何もなく、モノラルスピーカーです。

どちらかというと高音が強めで、低音は少しスカスカとした印象です。

モノラルスピーカー

デュアルSIMとmicroSDカードを両立

Infinix ZERO X PROはnano SIM 2枚とmicroSDカード1枚を同時に入れられるスロットになっています。

アフリカを攻略するにあたって『「2枚のSIMでデータ通信料を節約する」「ストレージ容量を追加する」「両方」やらなくっちゃあならないってのが「アフリカ人」のつらいところだな』と考えてこのような形になったのでしょう。

ミドルレンジでデュアルSIMと容量追加を同時にできるモデルはまだまだ少ないですし、大手メーカーに先んじて現地のニーズに応えようとする姿勢がシェア拡大の一つの成功要因なのでしょう。

DSDS

au回線で何も設定せずVoLTE通話ができることを確認しました。

VoLTE

右側面に電源ボタン・音量ボタンがあります。

電源ボタン

CPUクロックが上がりやすい

Infinix ZERO X PROは残念ながらベンチマークアプリ時のみCPUクロックを上限に固定する「ベンチマークブースト」をしています。

そのためベンチマークスコアは比較用には使えません。

ただベンチマークブーストを抜きにしてもCPUクロックをすぐ上げる傾向にあるようで、原神に偽装したバージョンでも上限値になった状態が続いており、あまりスコアが変わりませんでした。

Geekbench

PCMarkはスコアだけ見ればSnapdragon 860に迫るスコアですが、CPUクロックを最大に固定した状態でのスコアなので無意味です。

PCMark

3DMark Wild Life Stress Testではスコア1520で、温度上昇は30℃→44℃ (14℃上昇)、6~14 FPSでした。

3DMark

UFS 2.2ストレージでそこそこの速さです。

ストレージ

原神を最高画質・60FPS設定で動かしてWeTest PerfDogで計測すると、平均23FPS、スムーズ度は7.1でした。

ときおり40FPS台にまで上がっている場面がありました。

この時だけ独立ディスプレイチップでの支援が効いていたのかもしれません。

バッテリー温度は45.5℃ほどまで上昇しました。

原神

グローバル版でGoogle系アプリはバッチリ、ただし日本語なし

Infinix ZERO X PROはXOS v10.0.0を搭載しています。

グローバル版なのでPlayストアを含めGoogle系アプリもプリインストールされており、Gmail通知も送れずに素早く届きます。

ただ、本来の販売地域がアフリカや中東というためか残念ながら日本語は入っていません。

adb shellにてsettings put system system_locales ja-JPを実行することで日本語化できます。

XOS

独立ディスプレイチップ搭載をアピールしている割にフレーム補間などの設定は特にないのですが、「Short video optimization」というオプションがありました。

短いビデオを最適化することでバッテリー消費を減らすとのことで、おそらくこれがディスプレイチップを利用するオプションなのでしょう。

ディスプレイ

セキュリティパッチは意外とちゃんと当てられており、2022年5月時点で2022年4月5日のパッチが配信されていました。

MediaTek SoC搭載端末だと「発売時点でセキュリティパッチが半年遅れ」「その後アップデートもほぼない」というパターンが多い中、格安スマホでも最新パッチに追従しようとしているのは素晴らしいです。

セキュリティ

最近流行の仮想メモリも設定項目があり、2GB・3GB・5GBから選べます。

メモリ

サウンド設定ではDTS Soundという項目があり、サラウンド効果やバスブーストなどができます。

イコライザーも有効にできるのですが、何故かオンオフだけで自分で調整はできませんでした。

サウンド

電力事情が不安定なアフリカ向けということもあってか、バッテリー設定では省電力にするオプションが色々とあります。

バッテリー

ゲームモード、アプリクローンなどもあります。

タップして翻訳してくれる「MOL」もあります。

特殊機能

ジェスチャー操作は豊富で、ダブルタップで画面点灯、画面消灯時の音楽コントロール、耳に近づけて受話などができます。

なお、省電力モードにするとジェスチャーが無効になり、省電力モードをオフにしても有効に戻りません…。

ジェスチャー

まとめ

  • 120Hzリフレッシュレート対応AMOLED
  • MediaTek SoCなのにタッチ遅延が小さめ
  • 15分で40%まで充電できる45W急速充電
  • 3.5mmイヤホンジャックあり
  • microSDカード対応
  • 日本キャリアのVoLTE対応
  • 独立ディスプレイチップ搭載 (短時間だけ動作する?)
  • モノラルスピーカー
  • 写真の彩度が高め、夜景に弱い
  • グローバル版でも日本語なし

Infinix ZERO X PROは3万円台と格安ながらも120HzリフレッシュレートのAMOLEDディスプレイを搭載し、デュアルSIMとmicroSDカードの両立、3.5mmイヤホンジャック搭載、細かな省電力オプションなど、アフリカでシェアを拡大しているのも納得のスペックでした。

日本語が削られているのがマイナスですがシステム以外は日本語表示できますし、日本キャリアのVoLTEに対応しているというのはグッドポイントです。

 

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