vivo iQOO Neo5レビュー。格安なのに原神を最高画質60FPSで遊べるS870搭載120Hz画面スマホ

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vivo iQOO Neo5 (インド名称 iQOO 7) を購入しました。

OSのクセが強いが性能は高い

vivo iQOO Neo5はSnapdragon 870・UFS 3.1ストレージを搭載したスマートフォンです。

かなりパフォーマンスが良く、リソース喰らいな原神でも最高画質・60FPSでサクサクプレイできます。

約4.2万円~と格安ながらもSamsung AMOLEDを搭載し、120Hzリフレッシュレートに最高1000Hzのタッチサンプリングレートと高性能なディスプレイです。

日本語・Googleサービス対応のOriginOSを搭載していますが、やはり中国製OSということでタスクキルが積極的など少しクセが強いです。

  • 高性能なSnapdragon 870
  • 高速なUFS 3.1ストレージ
  • LPDDR5に並ぶ速度のメモリ
  • 綺麗なフラットAMOLEDディスプレイ
  • 120Hzリフレッシュレート
  • 夜景も綺麗な48MP SONY IMX598
  • 日本語対応
  • OSのクセが強め
  • VoLTE有効化に一手間あり
  • MEMCが実質使用不可
vivo iQOO Neo5
OS Android 11
RAM 8GB/12GB LPDDR4X
ストレージ 128GB/256GB UFS 3.1
プロセッサ Qualcomm Snapdragon 870
ディスプレイ 6.62インチ FHD+ 120Hz AMOLED
サイズ 163.34 x 76.37 x 8.43mm
重さ 実測197.9g
SIM nano SIM + nano SIM
メインカメラ 48MP (IMX598) + 13MP (超広角) + 2MP (白黒)
フロントカメラ 16MP
バッテリー 4400mAh
USB端子 USB Type-C
バンド 2G GSM:GSM 850/900/1800/1900
2G CDMA:BC0
3G WCDMA:B1/2/4/5/8
3G CDMA2000:BC0
4G TDD-LTE:B34/38/39/40/41
4G FDD-LTE:B1/3/4/5/8/B28A
4G+ 2DLCA :B3C/B39C/B40C/B41C、B1A+B3A/B39A+B41A
4G+ 3DLCA:B40D/B41D/B39C+41A/B39A+B41C/B1A+B3C
5G FDD: n1/n3/n28
5G TDD: n41/n77/n78

iQOOシリーズおなじみの斜めにスリットが入った箱に入っています。

箱

付属品は保護ケース、66W充電器、USB Type-A to Type-Cケーブル、ステッカーなどです。

付属品

120HzのSamsung AMOLEDディスプレイ

iQOO Neo5にはSamsung製AMOLEDが搭載されており、NTSC 105%、コントラスト比6000000:1です。

120Hzリフレッシュレートに対応し、なんとOnePlus 8 Proなどにも搭載されているPixelworks X5 Proを採用することでMEMC・フレーム補間も利用できるようになっています。

カバーガラスには他社でよく使われているCorning Gorilla Glassではなく、カール・ツァイス財団の完全子会社であるSchott製のXensation Upが使用されています。

Xensation Upはスペック上はGorilla Glassにも勝るとも劣らない数値のようです。

ディスプレイ

最初から保護フィルムが貼られていますが、さらさらな指滑りのほうが良いのでミヤビックスさんにフィルムを作成していただきました。

アンチグレア保護フィルムOverLay Plusはやはり指紋が付きにくく、反射もかなり抑えられていて最高です。

iQOO Neo5は画面内指紋認証センサー搭載ですがOverLay Plusを貼っていても問題なく動作しており、素早く認証してくれます。

iQOO Neo5は表示領域はフラットで端のごく一部だけがカーブしているため、全面を覆いたいという人向けにOverLay Flexも用意されています。

設定では色温度をスライダーで調整できたり、暗い画面でのちらつき防止 (DC Dimming)、アイプロテクションモードを有効化したりできます。

低解像度な画像を高画質化するUltra HDという機能もあるのですが、プリインのアルバムぐらいでしか使えないようです。

Ultra HD

120Hz + MEMCは一部のアプリのみ

リフレッシュレートはスマートスイッチ (自動)、60Hz固定、120Hz固定の3つから選べます。

World of Tanks Blitzなどのゲームで120FPS設定を選んで遊べます。

リフレッシュレート

vivoにとってはフレーム補間はあくまでもゲーム向けという認識らしく、「ウルトラゲームモード」の中にフレーム補間のオプションがあります。

残念なことに有効化できるアプリもゲームに限られている上に中国向けに最適化されているため、原神のように中国版とグローバル版でパッケージ名が違うゲームの場合は適用できません。

フレーム補間

対応アプリではこのようにフレームレートを安定させるか、90FPS・120FPSが出やすいようにするか設定できます。

MEMCは外付けGPUのようなもので、ゲーム側で90FPS出させるより60FPSをフレーム補間させるほうが安定することもあるため、もっと他のアプリでも使えるように制限を緩和してもらいたいものです…。

MEMC

なお、ゲームの解像度を落としてフレームレートを優先するモードも中国版の原神などでないと設定できませんが、何故かWorld of Tanks Blitzなど一部のグローバル向けゲームでは利用できます。

なぜグローバル版原神がホワイトリストに入っていないのか…。

フレームレート優先

ゲームモードへの追加自体は自分で好きなようにできるので、MSAAや異方性フィルタリングなどの調整はどのアプリでも行えます。

ゲームモード

指紋が付きにくいサラッとした背面

iQOO Neo5の背面は指紋が付きにくいよう加工されており、触っていても見た目が汚くなりにくいです。

購入したカラーは名前こそNight Shadow Blackですが実際の印象としてはダークブルーで、光の反射によってはもっと明るい青色になります。

背面

電源ボタンや音量ボタンはすべて右側面に揃っているので、左側面はすっきりしています。

電源ボタン

重さは197.9gでした。

197.9g

意外と綺麗なIMX598 + OIS

iQOO Neo5は性能特化でカメラはそこまで…かと思いきやなかなか実用的で、場面によっては10万円ほどするOnePlus 9 Proよりも綺麗に撮影できることもあります。

48MP (IMX598) + 13MP (超広角) + 2MP (白黒)というトリプルカメラで、POCO F3 / Redmi K40などと違ってOIS (光学式手ぶれ補正) を搭載しています。

カメラ

撮影した写真はこちらに保存してあります。

日中の撮影では彩度を上げやすいようで、比較的自然な色合いに近づけようとするOnePlus 9 Proと比べると、ビルの外壁や空の色が実際よりも白く・青く強調されています。

SNS映えを狙うならiQOO Neo5の調整の方が良いでしょう。

日中

マクロモードでは3cmほどまで近づけることができ、明るめに撮影できます。

マクロ

OnePlus 9 Proと夜景撮影を比較してみるとiQOO Neo5は明るめに処理されており、右側にあるコーワビジョンの電光掲示板のロゴや天気アイコンが白飛びしていません。

ただ、左側のほうにあるロゴの部分は明るくしようとしすぎたのかボヤっとしています。

iQOO Neo5はOnePlus 9 Proの半額ほどですし、かなり健闘していると言って良いと思います。

夜景

超広角の夜景撮影も通常の撮影と同じように綺麗に撮影できます。

超広角

音量は十分なステレオスピーカー

下部にはUSB Type-Cポート、SIMスロット、スピーカーがあります。

前面上部に付いている通話用スピーカーと組み合わせてステレオスピーカーとなっており、両側の同じ位置に配置されているものと比べると若干音のバランスが下部スピーカー寄りになってしまいますが、音量や音質は十分です。

画面の向きに合わせて再生するチャンネルを切り替えてくれます。

SIM

 nano SIM + nano SIMのデュアルSIMで、対応バンドは

  • 3G WCDMA:B1/2/4/5/8
  • 3G CDMA2000:BC0
  • 4G TDD-LTE:B34/38/39/40/41
  • 4G FDD-LTE:B1/3/4/5/8/B28A
  • 4G+ 2DLCA :B3C/B39C/B40C/B41C、B1A+B3A/B39A+B41A
  • 4G+ 3DLCA:B40D/B41D/B39C+41A/B39A+B41C/B1A+B3C
  • 5G FDD: n1/n3/n28
  • 5G TDD: n41/n77/n78

のため、Y! mobileSoftBankなどの回線に適しています。

楽天モバイルでは*#*#4636#*#*のメニュー (またはActivity Launcherなどでショートカット作成) で携帯電話情報を開き、NR/LTEモードにすれば楽天エリアでデータ通信できます。

残念ながらVoLTE有効化には一手間必要で、Y! mobileでは有効化できるものの楽天モバイルでは有効化できませんでした。

66W急速充電で10%→100%がたったの27分

iQOO Neo5は廉価版という位置付けであるにもかかわらず66W急速充電に対応しており、対応充電器やケーブルもちゃんと付属しています。

66W充電器で充電したところ、10%→100%がたった27分で充電できました。

温度上昇は最高で37.5℃と低く、素晴らしいです。

充電

4520mAhのPOCO F3より電池持ちが良い

同じSnapdragon 870を搭載している、バッテリー容量4520mAhのPOCO F3ではPCMark Work 2.0でのバッテリー持ちは120Hzリフレッシュレートの状態で100%→19%まで10時間50分でしたが、iQOO Neo5では同じく120Hzリフレッシュレートの状態で12時間28分という結果になりました。

iQOO Neo5は4400mAhなので単純なスペックだと短くなりそうなものですが、バックグラウンドアプリを積極的に終了するOriginOSの調整が効いて長くなっているのではないかと思います。

寝て起きるまでに消費しているバッテリーは通常は3~5%ほどですが、iQOO Neo5では0%でした。

バッテリー持ち

原神も60FPSで快適にプレイできるパフォーマンス

Snapdragon 870はSnapdragon 865 Plusを超える性能を持っているのですが、iQOO Neo5ではさらにチューニングすることで、同じ870でGPUを905MHzにオーバークロックしたmotorola edge sよりも高い性能を発揮できるようになっているようです。

原神

リソースを大量消費する原神も、グラフィック最高設定かつ60FPS設定でも止まったり画面が暗くなったりすることなく、快適にプレイできました。

快適さとバッテリー消費は比例しており、1時間で90%→56%と34%の消費でした。

温度は最高で40.7℃まで上昇しています。

性能が高くなる分バッテリー消費が増えるのは当然のことですし、iQOO Neo5は27分で10%→100%を充電できる66W急速充電に対応しているので、バッテリーがなくなってもすぐ充電できます。

原神

Geekbench 5でのベンチマーク結果ではシングルコア1039、マルチコア3484でした。

CPU

PCMark Work 2.0ベンチマークでは13223です。

motorola edge sにはわずかに及ばないものの、なんとSnapdragon 888をも超える結果になりました。

865がベースにある870と違ってSnapdragon 888はまだまだ最適化不足でスコアが安定しないので、そのあたりが影響しているのでしょう。

PCMark

3DMark Wile Lifeを40回連続実行すると、スコアは4207→4174、温度は22℃→39℃、バッテリーは23%消費しました。

3DMark

Samsung製UFS 3.1ストレージのチューニングも素晴らしく、シーケンシャルリードが若干低いですがそれ以外は他社ハイエンド端末に勝るとも劣らない速度です。

シーケンシャルライトではOnePlus 9 Proを上回っています。

メモリコピー速度でもLPDDR4Xながらも、LPDDR5に並ぶ結果となっています。

ストレージ

OSのクセが強い

iQOO Neo5に搭載されているOriginOSはMIUIやColorOSなど中国製カスタムOSと同じく、バックグラウンドアプリを積極的に終了・制限する特徴があります。

お節介すぎる省電力化に「セキュリティ」という名の囲い込みのせいで、AOSPに比較的近いPixelやOxygenOSに慣れていると戸惑う部分が多いです。

日本語対応ですがいわゆる中華フォント表示になるため、zFont 3でフォント変更した方が良いです。

 

初期設定時には古い端末からデータをコピーできる機能を使えるのですが、中国ではGoogleサービスを使わない都合上EasyShareという独自機能に置き換わっており、使おうとしましたがエラーで使えませんでした。

データ

Googleサービス自体は問題なく使えるようになっており、PlayストアもAPKでインストールすればPlayプロテクト認証されている状態で使えます。

Google

Google系アプリも通常アプリと同様にバックグラウンドでの動作を制限されるため、設定→バッテリー→バックグラウンドでのバッテリー消費量の管理で設定を変更しないといけません。

一般的なOSと違ってアプリ情報からは変更できない、というのも厄介なポイントです。

さらに、アプリケーションと権限→権限管理→権限→自動起動→起動で自動起動を許可しておかないと手動で起動したときにしか動かない状態になってしまいます。

この設定をしてもまだ勝手に終了させることがあるようで、通知が来ないことも多いです…。

バックグラウンド

ストレージを仮想メモリとする「メモリ拡張」という機能もありますが、そもそもバックグラウンドアプリを積極的に終了するので意味がない気がします。

メモリ

ホームアプリは2パターンのレイアウトで使用でき、まず通常のアプリアイコンが並んだパターンでは「コンソール」などのアイコンを押すとリフレッシュレートやネットワーク遅延を確認出来るウィジェットが表示されます。

ツール

「パラレルワールド」に切り替えると、アプリアイコン+文字ではなくウィジェットが並んだような表示になります。

見た目は面白いですが、アイコンだけだと何をするものなのか分かりにくいです。

パラレルワールド

MIUIなどと違ってホームアプリをNova Launcherなどに変更してもジェスチャー操作ができます。

ただ、ホームアプリを変更するにはデフォルトアプリ設定を変えるだけでは駄目で、設定→セキュリティおよびプライバシー→その他のセキュリティ設定→システムランチャーを置換で「ランチャーの置換を許可」をオンにしないといけません。

また、vivoアカウントを登録してログインしないと許可できません。

置換

しかも再起動時などに標準ホームアプリに戻させようとするポップアップが出るので鬱陶しいです。

たかがホームアプリの変更にそこまで抵抗しなくても…。

ヒント

OSがカスタマイズされていることで便利なところも一部あり、例えばクイック設定は片手でも操作しやすいよう下側に集中しています。

クイック設定

ジェスチャー操作も豊富で、ダブルタップで画面オンオフはもちろん、画面を見ている間は点灯させたままにしたり、画面オフ時のスライド操作や音量ボタンの長押しで操作したりすることもできます。

ジェスチャー

アニメーションの設定に並々ならぬ情熱を持っているらしく、かなり細かいところまでスタイルを変更できます。

アニメーション

アップデート情報は何故か日本語に翻訳されています。

「サーバーが応答していません。後でお試しください」と出た場合は、システムのアップデートのデータを消去して開き直すと直りやすいです。

アップデート

まとめ

  • 高性能なSnapdragon 870
  • 高速なUFS 3.1ストレージ
  • LPDDR5に並ぶ速度のメモリ
  • 綺麗なフラットAMOLEDディスプレイ
  • 120Hzリフレッシュレート
  • 夜景も綺麗な48MP SONY IMX598
  • 日本語対応
  • OSのクセが強め
  • VoLTE有効化に一手間あり
  • MEMCが実質使用不可

廉価版という位置付けのはずなのにパフォーマンス自体はSnapdragon 888搭載機種をも上回ることがあるほどで、ちゃんと120Hz設定できるゲームも多いですしゲームなどで使う分には実用的です。

ただ、せっかくのハイエンドと同等のMEMC用プロセッサを搭載しているにもかかわらず中国アプリに制限されていたり、やたらとホーム画面を標準アプリに戻そうとしたりするなど制約がキツい、というのがマイナスポイントです。

サブスマホとして使うならそれほど気にならなさそうです。

 

とにかくパフォーマンスが高いスマホを安く欲しい、200g切りでゲーミングスマホ並の性能が欲しいという方にはiQOO Neo5はおすすめです。

コスパが良く人気なため品薄ですが、京東では約4.2万円~、GIZTOPでは約4.9万円~で購入できます。

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