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FlokoROM v4のGSIをビルドしました。
Android 11 カスタムROM
FlokoROM v4はcrDroid / LineageOSをベースとしたAndroid 11のカスタムROMです。
lindwurm / hota氏が開発しており、やりたい放題なcrDroidと違ってライセンス違反しているフォントやアセット等を排除した、クリーンなカスタムROMとなっています。
FlokoROM
特定の端末向けにしか開発されていないため対応端末がなければ自分でビルドするしかないのですが、今の時代にはGSI (Generic System Image) という便利な代物があります。
GSIは主にAndroid 9以降を搭載した端末で利用できるもので、単一のイメージでありとあらゆる端末に焼いて起動させられます。
もちろん個別に最適化された従来のカスタムROMに比べると機能が足りないことがありますが、Wi-FiやSIM、NFCや指紋認証などほとんどの部分は動きます。
DSU Loaderを使えば、今の環境はそのままにカスタムROMをお試しで起動させることもできます。
DSU Loaderを使ってシステムを汚さずGSI・カスタムROMを起動する方法。擬似デュアルブートも可能 – AndroPlus
というわけで、FlokoROM v4のGSIをビルドしました。
arm64、A/Bパーティション (Android 9以降のA-only含む) 向けにビルドしています。
なお、配布サイトは海外 (と判定されるIPアドレス) からはアクセスできないようにしています。v3の頃に英語が読めない外国人が迷惑行為をすることが多かったので…。
自分でビルドしたい場合は、こちらのビルド方法を参考にしてみてください。
FlokoROM GSI特有の変更点
FlokoROM GSIでは、できるだけSafetyNetを通しやすいように
- /system/xbin/suなどを排除
- 端末名をvendorパーティションから読み取って設定
をしています。
まともな実装をしているメーカーであれば、後はUniversal SafetyNet Fixをインストールする (Hardware Attestation使用端末の場合) ぐらいでSafetyNetが通るようになります。
Xiaomi.euなど端末偽装している駄目なカスタムROMでは効果がないので、公式ROMを焼いてからGSIを焼いてください。
GSIは一つのイメージであらゆる端末上で動かすことを目的としていますが、やはり個別にパッチをしないとうまく動かない部分もあります。
そこでFlokoROM v4 GSIでは、Xiaomi Mi 11 Lite 5G向けに明るさの自動調整や音の再生の修正、FeliCaクライアント (登録や読み取りなど、支払い以外は対応) の追加のパッチを入れています。
FeliCaは今のところ支払いをしようとするとvendor.qti.hardware.qteeconnector@1.0-gp(1431): Failed DMA_BUF_IOCTL_SYNCやGPQeSE-HALなどeSEに関するエラーが起きて反応しません。
AOSPのNfcNciではなくNQNfcNciを移植すれば動かせそうですが、調査中です。eSEを動作させるノウハウがある方はぜひご協力をお願いします。
アプリドロワーにあるMatLogを開いて右上のメニュー→ファイル→保存を押すという手順でログを保存できるので、/sdcard/matlog/saved_logs/にあるファイルを共有してもらえるとエラー内容が分かりやすいです。
FeliCa以外のパッチは大本のPhh Trebleにマージされたので、2021/08/02以降のビルドであれば他のGSIでも使えるようになります。
Xiaomi Mi 11 Lite 5G国内版レビュー。軽量159gにFeliCa搭載、4250mAhバッテリーでバランス良し – AndroPlus
Mi 11 Lite 5Gでの動作の様子
Mi 11 Lite 5Gでは、設定のPhh Treble Settingsにて以下の設定をしてください。
- VoLTE有効化:
ims.apkをインストール
Phh Treble Settings → IMS features → Create IMS APN
Phh Treble Settings → IMS features → Request IMS network
Phh Treble Settings → IMS features → Force the presence of 4G Calling setting にチェック
VoLTEは再起動で外れますが、VoLTEトグルをオンオフすると直ります。
リフレッシュレートはMisc features → Force FPSで設定できます。
MIUI 12.5ではゲームアプリが低負荷時でさえカクつく問題がありますが、FlokoROM GSIなら問題なく動作します。
D4DJ、デレステ、ウマ娘、パズドラをプレイしてみましたがMIUIであったカクつきはありませんでした。
さすがに長時間プレイして高温になるとスロットリングが掛かってカクつきやすくなったり、原神はまだカクついたりしていて最適化問題は残っていますが、大抵のゲームではMIUIよりはかなりマシな動きになります。
【09/14追記】
V12.5.4.0.RKIJPXMで3Dゲームでの動作が改善したようです。GSIでも効果があり、原神でのカクツキがかなり軽減されています。
Mi 11 Lite 5GはGPUドライバーに何らかの問題があるようで、起動時にたまにGPUドライバーがクラッシュしてXiaomiロゴで止まる不具合があります。(FlokoROM GSI特有ではなく、すべてのGSIで発生するのでXiaomiの実装方法がAOSP非標準なのだと思います)
経験的には起動時にUSBケーブルを挿したままの時に頻発しているように感じます。
Xiaomiロゴで30秒以上止まったままであれば、電源ボタンを長押しして再起動してください。
ファームウェアアップデートの注意点
MIUI自体が更新された際は、fastbootパッケージをダウンロードした後展開し、こちらからMiFlash (MIUI ROM Flashing Tool) をダウンロードしてflash_all_except_storageを実行してください。
flash_all_except_storage.batの最後にあるfastboot %* reboot~の行を消しておくことで再起動を防止できます。
その後fastbootdに入り、初回インストール時と同じようにvbmetaやsystemを焼き直すとアップデートが完了します。
私の場合、最新のfastbootを使っていても何故かflash_all_except_storage.batを直接実行するとfastbootループになってしまいました。