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realme GT5を購入しました。
美しいボディで高性能
realme GT5はSnapdragon 8 Gen 2を搭載しています。
背面は特殊な加工がされたガラスボディで、曲面が滑らかで美しいです。
Snapdragon 8 Gen 2のロゴが見えるデザインで、周囲をLEDライトが囲んでおり充電中や通知などで光ります。
このレビューは12GB+256GB版・RMX3820_13.1.1.140(CN01)で行っています。
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 2
- 144Hz対応フラットディスプレイ
- フレーム補間やアップスケーリングが可能
- 独特な背面LED & Snapdragonロゴ
- 150W充電対応5,240mAhバッテリー
- 机に置いたときのガタつき無し
- 背面に指紋が付きやすく滑りやすい
- 性能制限がキツめ
- Widevine L3
- 対応バンドが少ない
realme GT5 (RMX3820) | |
---|---|
OS | Android 13 |
RAM | 12GB / 16GB LPDDR5X |
ストレージ | 256GB / 512GB UFS 4.0 |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 |
ディスプレイ | 6.74インチ 2772 x 1240 アスペクト比 20.12:9 144Hzリフレッシュレート OLED |
サイズ | 163.13 × 75.38 × 8.9mm |
重さ | 205g (実測208.6g) |
SIM | nano SIM + nano SIM |
リアカメラ | 50MP (OIS / Sony IMX890) + 8MP (超広角 Sony IMX355) + 2MP (マクロ GalaxyCore GC02M1) |
フロントカメラ | 16MP (Samsung S5K3P9) |
バッテリー | 5,240mAh |
USB端子 | USB Type-C (USB 2.0) |
バンド | GSM:850/900/1800 CDMA1X:BC0 WCDMA:B1/B5/B8 4G:FDD-LTE:B1/B3/B5/B7/B8/B28A TDD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41 5G NR:n1/n3/n5/n8/n28a/n41/n77/n78 |
目次
説明書、保護ケースや充電ケーブル、充電器などが付属しています。
保護フィルムは最初から貼り付けられています。
充電器は最大150W対応であるものの、100V地域では100W急速充電までに制限されます。
とはいえ100Wでも十分高速です。
ディスプレイ:144Hzかつ低タッチ遅延
realme GT5は6.74インチ 2772 x 1240解像度のディスプレイを搭載しています。
プラスチックブラケットを廃止することでベゼルを最小限に抑えています。
フラットでエッジはなく、表示領域外の端の部分がわずかに曲面になっています。
端の部分が見えにくくなることがなく、保護フィルムも貼りやすいです。
Tianma製AB641AB641010で、配列はダイヤモンドピクセルです。
明るさ自動調整オンでの全白HDR動画再生時に輝度をLX-1336Bで計測すると、最大905nitsに達しました。
屋外では666nits~になることを確認できました。
明るさの度合いを示す単位で、高いほど明るいという意味です。
屋内では400~500nits程度、屋外では800~1000nits程度でないと見にくいとされています。
ちなみに、明るさの自動調整をオンにしないと最大値が制限される機種が多いです。
なお、上記の905nitsは「ブライトHDRビデオモード」を有効化したときのものです。
オフだとHDRとしてはかなり低い輝度444nitsにしかなりませんでした。
Pixelworks X7チップを搭載しているおかげでフレーム補間ができ、60FPSまたは120FPSにフレーム補間して滑らかな動画再生が可能です。
YouTube等でも利用できます。
画面解像度は1.5Kと1080pを選択でき、リフレッシュレートは144Hz対応です。
リフレッシュレートはアプリ毎に最大値を個別に設定できます。
タッチサンプリングレートをTouch Sample Rate Testerで計測すると、ゲームモード時はシングルタッチ・マルチタッチともにInput Event Invoke Rateは120Hz、Movement Rateは370Hz程度でした。
WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は11ms、画面描画遅延は24.5msで合計35.5msでした。
さすがにゲーミングスマホには届かないものの、realmeとしては遅延が少なめです。
ドラッグレイテンシーは3.5msとかなり小さく、特にスワイプへの反応が良いようです。
画面をタッチしたときに反応してくれるまでの時間です。
この数値が小さいほど、素早く反応するということです。
ゲーミングスマホでは25msほど、通常のスマホでは30~40ms前半が一般的です。
残念ながらWidevine L3です。
アップスケーリングである程度は補えます。
画面内指紋認証センサーを搭載しており、認証は高精度です。
背面:曲面が美しい
背面は15ヶ月の研究開発の末に完成したという業界初の一体型フルカバー熱間鍛造ガラスプロセスが採用されています。
カメラバンプとの境目が滑らかな曲面になっており、横幅一杯に広がっているおかげで机に置いた時のガタつきがありません。
独特なデザインで美しい反面、光沢のあるガラスなので指紋が付きやすく、かなり滑りやすいため充電時などの落下事故に注意が必要です。
カメラの横の部分にはLEDストリップライト (Pulse Light) を搭載。
LEDライトの内側の四角の部分は光で反射させるとSnapdragon 8 Gen 2のロゴが浮き上がります。
Pulse Lightは着信や通知、充電時などにオンにできます。
着信や音楽再生時には、音に応じて光るパターンを変更させることもできます。
光るパターンは連絡先ごとに設定できます。(一周回ってガラケーのような機能が追加されるとは…)
重さは208.6gです。
カメラ:コスパスマホながらも綺麗
realme GT5は
- 50MP (OIS / Sony IMX890)
- 8MP (超広角 Sony IMX355)
- 2MP (マクロ GalaxyCore GC02M1)
というトリプルカメラ構成です。
手持ち撮影した写真はこちらに保存しています。
カメラよりもSoCパフォーマンスやデザインを重視しているrealme GT5ですが、SONY IMX890搭載のおかげでメインカメラであれば十分綺麗な撮影が可能です。
彩度は若干高めではあるものの、実際の色に近くなりやすいです。
2xズームでもぱっと見は綺麗ですし、軽くSNSにアップするぐらいなら問題ないでしょう。
OIS搭載とはいえ、夜景撮影では手ぶれでうまく合成できないことがあります。
カメラ重視のスマホではないですし、十分なレベルだと思います。
スピーカー:高音が強め
realme GT5は受話用と兼用タイプのステレオスピーカー搭載です。
左右で音量バランスが異なっており、低音がスカッとしていてどちらかというと高音のほうが強めです。
Dolby Atmos対応です。
WALT Latency Timerでオーディオ出力遅延を計測すると34.6msでした。
BluetoothではLDACのほかAAC / aptX / aptX HD / aptX TWS+ / aptX Adaptiveなどにも対応しています。
LHDCはOPPO / OnePlus / realme製品でのみ利用できるという囲い込み仕様なので、それ以外の製品だとLHDCは使えません。
制限する意味が分かりませんし、それなら製品仕様に明記してもらいたいものです。
ポート:100Wで高速充電
realme GT5は150W急速充電対応で、付属充電器だと日本では100W充電が可能です。
バッテリーの最大容量のパーセント表示ができ、バッテリーの劣化を抑える最適化充電やスマート急速充電のオプションがあります。
通常は画面オフ時に充電速度が上がるものの、充電ブーストオプションを使うと一部のアプリ使用時も充電速度が上がります。中国アプリしか選べませんが…。
上部には赤外線ポートがあり、realme GT5を家電などのリモコンとして使えます。
対応バンドは
- GSM:850/900/1800
- CDMA1X:BC0
- WCDMA:B1/B5/B8
- 4G:FDD-LTE:B1/B3/B5/B7/B8/B28A
- TDD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41
- 5G NR:n1/n3/n5/n8/n28a/n41/n77/n78
でY! mobileやSoftBank、LINEMOといったSoftBank系の回線向きです。
VoLTE通話も可能です。
電源ボタンや音量ボタンは右側面に揃っています。
性能:スロットリングが強め
realme GT5はSnapdragon 8 Gen 2を搭載しています。
発熱への恐怖が強いのか、GTモード (パフォーマンスモード) 以外では40℃程度でも性能が制限されてしまいます。
Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1558・マルチコア5129、通常版でシングルコア2027・マルチコア5523でした。
スコアに差が出ているため、パッケージ名判定での性能制御を行っているようです。
AnTuTuをはじめとする有名ベンチマークアプリをパッケージ名で判別して、ベンチマーク中だけスコアをよく見せかけるため熱制御を緩めたり高クロックに固定したりとチート行為をするメーカーが続出しています。
通常のアプリ使用時とは異なる挙動であるため、「ベンチマークは良いのに他のアプリの動きは大して良くない」ということが起こります。
メーカー毎にブーストの挙動が違うので、ブーストされた結果で比較しても何の意味もありません。
そのためパッケージ名を変更して一般アプリに偽装し、ブーストされていない正しいスコアを出すことが重要です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
背景ぼかしやテキスト処理などで使われる、CPUの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
普段使いの軽い作業にはシングルコア、重たいゲームなどにはマルチコアの性能が重要です。
2023年現在はシングルコアで1200、マルチコアで3000以上なら大抵快適に使えるでしょう。
ベンチマーク結果はこちらの記事にまとめています。
3DMark Wild Life Extreme Stress Testでは…なんと発熱のため途中で強制終了されてしまいました。
発熱といってもバッテリー温度が40℃になった程度ですし、負荷を抑えるため制御するのは良いとしても性能制限が早すぎる気がします。
GTモードにすると強制終了のしきい値が緩くなり、40℃程度では終了されなくなります。
root化してスロットリング制御のコードに対して温度が30℃であるかのように偽装した状態 (→スロットリングを無効化) だと、スコア3566→3264でバッテリー温度は50℃まで上昇しました。
やはりスロットリングは大事ですね。
ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア10078でした。
Snapdragon 8 Gen 2機種としてはかなり低く、普段使いでは発熱を抑えるため最低限度の性能に制限していることが分かります。
PCMarkは高ければ高いほどいいものでもなく最低限のラインをクリアできていればそれで十分なので、スコアが低いからと言って普段使いでカクツキを感じるなどはありません。
ウェブの閲覧、画像・動画の編集などでの処理性能がどれほどあるかを数値化するベンチマークです。
高いほど高速な処理ができますがバッテリー消費とのバランスも重要なので、スコアが低めだからといって悪いとは限りません。
2023年現在は8000以上あれば十分です。
UFS 4.0ストレージ (Samsung KLUEG4RHHD-B0G1)、LPDDR5Xメモリ (SK hynix製) を搭載しています。
シーケンシャルライト・ランダムライトはトップクラスの速度で、リードはそこそこです。
アプリのインストールや写真撮影時などのストレスをなくすチューニングなのかもしれません。
シーケンシャルリード・ライトは大きなファイルのコピー時や動画エンコード・デコード時などに影響する読み書き速度です。
ランダムリード・ライトは細かなファイルの読み書き速度で、アプリ・ゲーム使用時はこちらの速度が重要です。
原神をGTモード・最高画質・60FPS設定・フォンテーヌ (水中→陸上) でプレイしてWeTest PerfDogで計測すると、平均57.5FPSで1FPSあたり95.30mWの消費電力でした。
なかなか省電力です。
バッテリー温度は最大41℃程度まで上昇しました。
7分を超えたあたりで緩やかに性能が制限されていき、FPSが下がっていっていることがグラフから分かります。
1FPSあたりの消費電力が低いほうが電力効率が良いと言えます。
電力効率が良いとバッテリー消費が少なく、悪いと消費が激しくなってしまいます。
ゲームで電力効率が悪いスマホは他のアプリでもバッテリー消費が大きい傾向にあるため、バッテリーの減りが早いと感じることが多いです。
平均FPS (フレームレート) は、どれほど滑らかな表示を維持できているかを示し、高いほど良いです。
(細かく言うと平均FPSが高く、なおかつ「ジャンク」というちらつきが少ないほど体感の滑らかさが良くなります)
崩壊:スターレイルを最高画質・仙舟「羅浮」で15分プレイすると平均48.312FPS、平均消費は1FPSあたり137mWでした。
CPU・GPU温度を見てみると80℃近くまで上がった後にすぐ制限され、その後も何段階かに分けて制限されていっています。
OS:OnePlusより多機能
realme GT5は中国版でも日本語にしっかり対応しています。
Google設定でモバイルサービスを有効化した後、APKMirrorなどでPlayストアのAPKをダウンロードしてインストールすればPlayストアを使えます。
ニアバイシェアやロケーション履歴などは利用できません。
OPPO・OnePlusと同じColorOS (名前が違うだけ) なのにrealme UIは使える機能が微妙に多く、画面解像度の変更やアプリ毎のリフレッシュレート設定、ステータスバーの秒表示などができます。
ハード的に実現できない訳ではないですし、OnePlusでも解放してくれれば良いのですが…。
ジェスチャー操作が豊富で、ダブルタップで画面オンオフはもちろん文字を書いてアクションを起こすこともできます。
追加ジェスチャーだと好きなアプリを選択できます。
ゲーム専用RAMという、特定のゲームにメモリを占有させる機能があります。
Androidはメモリがあればあるだけ使い切ろうとするスタイルですが、この機能を使えばゲーム以外のアプリがメモリを食うようになってもゲームを優先して残してくれるようになります。
ゲームモードでは原神など一部のアプリではFrame Boosterというフレーム補間機能で144FPS (48FPS x 3) にしてくれます。
残念ながら崩壊:スターレイルなど新しめのゲームは今のところ非対応です。
特に水平方向のカメラ移動などがかなり滑らかになります。ただ、ナヒーダの長押しスキルなどはカメラ移動の初動が重たく感じることがあったため、即応性が求められる場面では切っておいた方が良さそうです。
Super resolutionはアップスケーリング機能で映像がシャープになり、ゲームモードに追加すればどんなアプリでも使えます。
Hyper HDRは彩度や明度を上げてくれる機能なのですが、個人的には色が濃くなりすぎて気持ち悪かったです。
なお、フレーム補間などは高温になると自動停止されます。
CPUクロックを非rootで固定してしまえる機能もあります。
…ただ、これに対応しているのはごく一部の中国ゲームのみです。
性能を求めるゲームはもちろん、過剰な性能がいらないゲームでの省電力化もできますし、今後他のゲームでも自由に使えるようにしてもらいたいものです。
Bootloader Unlock可能
realme公式としてはまだBootloader Unlock申請用アプリが用意されていないのですが、他機種向けのDeepTesting_v1.0.1.apkを使うと申請ができ、数十秒で許可されます。
許可された後「Start deep testing」を押すとBootloaderに入ることができ、fastboot flashing unlock
でBLUできます。
対応してると思われるDeepTestingのapkをアップロードしておきました
この2つを触ってるうちにクエリが通ったみたいで、GT Neo5などと同様にfastbootに入ることができますhttps://t.co/tJ7NH3TCam— nakajimegame (@nakajimegame) September 7, 2023
root化にはKernelSUを使うと楽ちんです。android13-5.15.74のものを使えます。
私の作ったMagiskモジュールを使えば、ロケーション履歴やニアバイシェア等を有効化できます。
まとめ
- 高い性能と省電力を両立するSnapdragon 8 Gen 2
- 144Hz対応フラットディスプレイ
- フレーム補間やアップスケーリングが可能
- 独特な背面LED & Snapdragonロゴ
- 150W充電対応5,240mAhバッテリー
- 机に置いたときのガタつき無し
- 背面に指紋が付きやすく滑りやすい
- 性能制限がキツめ
- Widevine L3
- 対応バンドが少ない
Widevine L3、少ない対応バンドという欠点はあるものの、ゲームや動画アプリで使えるフレーム補間とアップスケーリングのおかげで滑らかかつくっきりした映像を楽しめます。
タッチ遅延も小さめでGTモードならちゃんと性能が出るため、画質を上げてゆったり楽しみたい場合と最高性能を求める場合どちらにも対応できます。
ほぼ同じコンセプトのOnePlus Ace 2 Proと比較すると「置いた時のガタつきがない」というのもメリットの一つです。
240W急速充電に対応したバージョンもあり、そちらはメモリが24GB、ストレージが1TBでバッテリー容量は4600mAhに少なくなっています。
中国では150W対応の12GB + 256GB版が2999CNY (税込約6.6万円) ~ で購入できます。2023/09/09現在シルバー・12GB + 256GB版のみ送料無料キャンペーン中のため、かなりお得に購入できます。
240W対応の24GB + 1TB版でも3799CNY (税込約8.4万円) と破格です。