Lenovo Legion Y900レビュー。14.5インチD9000タブレット、技適あり

Lenovo Tab Extreme

Lenovo Legion Tab Y900 (Lenovo Tab Extreme)を購入しました。

14.5インチかつ高性能な巨大タブレット

Lenovo Legion Y900・拯救者平板Y900はMediaTek Dimensity 9000を搭載したタブレットです。

14.5インチとかなり大きなディスプレイを搭載しており、映像出力はもちろん映像入力にも対応しているためサブモニターとしても使えます。

グローバルではLenovo Tab Extremeとして発売予定で、日本でも発売されます。

なんと京東で買える中国版Lenovo Legion Y900も名前が違うだけで同じモデルという扱いらしく、技適マークがあります。

このレビューは、12GB+256GB版・TB570FU_CN_OPEN_USER_V1457.5_T_ZUI_15.0.520_ST_230320で行っています。

  • 高性能なDimensity 9000
  • 14.5インチの超巨大ディスプレイ
  • 映像入力対応でサブモニターとして使える
  • 68W充電対応12,300mAhバッテリー
  • microSDカード対応
  • GPS対応
  • 原神などでコントローラーを使える
  • ほぼ完全な日本語化が可能、技適マークあり
  • 良くも悪くも巨大で取り回しは悪い
  • タッチ遅延は大きめ
Lenovo Legion Y900 (TB570FU)
OS Android 13
RAM 12GB  LPDDR5X
ストレージ 256GB UFS 3.1
microSDカード対応
SoC MediaTek Dimensity 9000 (MT8798Z/CNZA)
ディスプレイ 14.5インチ
3000 x 1876
アスペクト比 4:2.5
120Hzリフレッシュレート
OLED
サイズ 327.8mm x 210.8mm x 5.85mm
重さ 740g (実測761.8g)
SIM
リアカメラ 13MP + RGB + 超広角センサー
フロントカメラ 13MP + 5MP
バッテリー 12,300mAh
USB端子 USB Type-C (USB 3.2 Gen1 / 映像出力)
USB Type-C (USB 2.0 / 映像入力)

Lenovo Legion Tab Y900

付属品はUSB Type-C to Cケーブル、USB Type-C to 3.5mmイヤホンジャック変換アダプター、USB Type-C充電器、説明書などです。

USB Type-Cケーブルは5A対応の太いタイプです。

付属品

充電器は100V地域でも68W急速充電できるようになっています。

充電器

14.5インチの美しい大画面

Lenovo Legion Tab Y900は14.5インチ 3000 x 1876解像度というかなり大きなディスプレイを搭載しています。

高性能かつこの大きさのタブレットというとGalaxy Tab S8 Ultraぐらいしか他の選択肢がありません。

持ちやすいようある程度ベゼルを残しインカメラはちゃんと画面外にあるため、Galaxy Tab S8 Ultraと違ってノッチに映像を邪魔されることはありません。

1920HzのPWM調光に対応しているため、敏感な方はGalaxyよりも快適に使えそうです。

14.5インチ

6.7インチのOPPO Find X3と比べてみるとこんな感じです。

スマホ

マンガは左右に少し余白ができます。

かなり大きいため、小さい文字でも見やすいです。

マンガ

保護フィルムは貼り付けられていないため、ミヤビックスさんに作成していただきました。

OverLay Plus Liteだと画面表示への影響を少なくしつつ、低反射でさらさらな指滑りにできます。

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ミヤビックス OverLay Plus LiteとPlusの違いとは?にじみの少ない低反射保護フィルム - AndroPlus

配列はShift BRBGです。

Galaxy Tab S8+と同じタイプですがメーカーが違うため青のピクセルが若干違います。

配列

明るさ自動調整オンでの全白HDR動画再生時に輝度をLX-1336Bで計測すると、最大498nitsに達しました。

公式にも最大500nitsとされているので、ちゃんと宣伝通りの輝度が出せています。(OPPO系などだと宣伝通りの輝度が出ないんですよね…)

屋外で使うには若干厳しいかもしれませんが、このサイズだと持ち運んで使うというよりは屋内用途が多いと思うので十分です。

明るさ

WALT Latency Timerで計測したタッチ遅延は合計67.5msでした。

格安タブレットと同じレベルの遅延で、音ゲーなどのタッチレイテンシーが重要なゲームには不向きです。

タッチ遅延

Widevine L1で、Amazonプライムビデオ (ベータ版) などでHD画質でのストリーミング再生ができます。

Widevine L1

カラーモードは設定から変えられるようになっています。

色合い

リフレッシュレートは120Hz対応で、90Hzも選べます。

リフレッシュレート

ゲーム時により鮮やかな表示にする「ゲームHDR拡張」、動画をアップスケーリングする「ビデオの品質向上」などの便利機能も用意されています。

ディスプレイ

ツートンで指紋が付きにくい背面

Lenovo Legion Tab Y900の背面はカメラがある台座部分が横幅一杯に出っ張っている形になっています。

マグネットでスタイラスペンを取り付けられるようです。

背面

重さは761.8gです。

持って使うことも出来なくはないものの、サイズが大きいため大変です。

重さ

カメラ単体が出っ張っているわけではないので、机に置いたときのガタつきは少ないです。

背面用の保護フィルムも作成していただきました。

カメラ

タブレットのカメラとしてはそこそこ綺麗に撮影できます。

メモ用途なら十分でしょう。

写真

JBL 8スピーカー搭載 & 映像入出力対応

Lenovo Legion Tab Y900の右側面には2つのUSB Type-Cポートがあり、両側に合計8つのスピーカーを搭載しています。

Dolby Atmosテストトーンを鳴らしてみると天井スピーカーの音は上側のみ (画面を回転させてもその向きの上側に追従)、他の音は下側スピーカーから鳴るようになっていたため、4.0chの動きをしているようです。

低音はベースの弦の音が分かりやすいほどに深みがあり迫力がある一方、高音は少し抑え気味に感じました。

スピーカー

WALT Latency Timerでオーディオ出力遅延を計測すると33.0msでした。

オーディオレイテンシー

Dolby Atmos対応で、スピーカーではオフにできないタイプです。

ムービーモードだと会話エンハンサーというオプションがあり、人の声がより強調されて聞こえやすくなります。

Dolby Atmos

BluetoothコーデックはSBC・AAC・LDACのみ対応です。

Bluetooth

DP InのUSB Type-Cポートを使って映像出力対応 (5A対応) ケーブルで接続すれば、ノートPCのサブモニターとしてLenovo Legion Tab Y900を使うようなことができます。

映像入力

3K@60Hzまでの対応とのことで、残念ながら120Hzでは使えません。

サブモニターとして使っているときでもタッチ操作が可能で、Windowsからは15ポイントタッチ対応と認識されていました。

スタイラスペンも利用でき、4096段階の筆圧検知対応です。

ディスプレイ

電源ボタンと音量ボタンは左上に配置されています。

電源ボタンは指紋認証センサーを内蔵しています。

ボタン磁気センサーや近接センサー、ジャイロスコープなども搭載しています。

GPS位置情報取得にも対応しています。

屋内だと測位は難しそうですが、屋外であれば数秒で測位してくれました。GPS・GLONASS・BeiDou・Galileo対応で、みちびきは掴めないようです。

センサー

microSDカードでの容量追加も

左側面にはmicroSDカードスロットがあります。

Lenovo Legion Tab Y900のストレージは256GBしか選べないものの、もっと容量が必要な人はmicroSDカードで一応は解決できます。

microSDカード

デル株式会社

バッテリー保護機能で繋ぎっぱなしでも安心

Lenovo Legion Tab Y900にはバッテリー残量を50%に抑えることで発熱による負荷を軽減したり、長時間繋ぎっぱなしの時に充電保護を発動したりしてくれる機能があります。

ポータブルテレビ的な使い方をする場合など、充電器に繋ぎっぱなしで使いたい場面でも安心して使えそうです。

12,300mAhと大容量バッテリーを搭載しており、68W急速充電で80%までを48分で充電できます。

バッテリー充電開始時のアニメーションはイメージキャラクターであるHikaのイラストも選べます。

ホームやロック画面の壁紙もHikaに設定できます。

充電

タブレットとして最高峰の性能

Lenovo Legion Tab Y900はMediaTek Dimensity 9000を搭載しており、CPU性能ではSnapdragon 8+ Gen 1に近い性能を持っています。

 

Geekbench 6ではパッケージ名偽装版 (=メーカーの不正ブーストの影響を受けない) でシングルコア1678・マルチコア3813、通常版でシングルコア1622・マルチコア4302でした。

大きな変化がなく、パッケージ名判定での性能制御は行っていないようです。

Geekbench MLでは計測途中で強制終了してしまいました。

Geekbench

パッケージ名を偽装した3DMarkでのWild Life Extreme Stress Testではスコア2329→2311で、温度上昇は24℃→31℃ (7℃上昇)でバッテリー消費は5%でした。

負荷の掛かるテストをしても温度上昇が小さく、安定度99.2%とかなり安定して高い性能を出せています。

SnapdragonよりGPU性能はどうしても落ちるようで最大スコアは8 Gen 1と同じ程度ではあるものの、発熱で性能がすぐ落ちる8 Gen 1と違って高い性能を長時間維持できます。

3DMark

ドキュメント操作など普段使いでのパフォーマンスを計測するPCMark Work 3.0 (パッケージ名偽装版) ではスコア13010でした。

PCMark

UFS 3.1ストレージを搭載しており、特にシーケンシャルライトが高速です。

LPDDR5Xメモリ搭載で、MediaTek Dimensity 9000は帯域をフル活用できるためメモリコピー速度が高速です。

CPDT

原神を最高画質・60FPS設定・スメールでプレイしてWeTest PerfDogで計測すると、平均57.7FPSで1FPSあたり178.14mWの消費電力でした。

途中で30FPS台まで落ちることやジャンクもあり、GPU性能が足りないことであと一歩惜しい結果になっているようです。

バッテリー温度は最大でも30.9℃程度までしか上昇せず、快適でした。

ただ操作の面でいうと14.5インチ画面は大きすぎて指の移動が大変で、慣れるまでは誤操作が多かったです…。

原神

なんと中国版も技適マークあり

Lenovo Legion Tab Y900・拯救者平板Y900はグローバルではLenovo Tab Extremeとして発売予定で、日本の技適も202-SMK072としてすでに通過しています。

中国版とグローバル版で名前こそ違うもののモデル名はTB570FUで同じであるため、Lenovo Legion Tab Y900の設定にも技適マークがあり安心して使えます。

初期設定では日本語を選べないものの、ZUIバージョンのところを7回連打してDeveloper optionsを出してUSB debuggingを有効にした上でPCでadb shell settings put system system_locales ja-JPを実行して再起動することで日本語設定にできます。

設定や他のアプリを含めほぼちゃんとした日本語になります。

また、APKMirrorなどでPlayストアのAPKをダウンロードしてインストールするだけでPlayストアを使えます。Playプロテクト認定済みのため銀行アプリ等も使えます。

技適マーク

ジェスチャー操作で簡単に画面分割したり、ダブルタップで画面オンオフしたりできます。

ジェスチャー

周辺機器モードというコントローラーやマウス・キーボードなどを各種アプリで使えるようにする機能が備わっており、どんなアプリに対しても設定できます。

周辺機器モード

このようにどのボタンを押したときにどの場所をタップしたことにするか好きに設定できるので、14.5インチ画面で操作しにくいというデメリットを解決して大画面で快適にゲームプレイできます。

ゲームモード

Lenovo Legion Tab Y900はAndroid 16へのアップグレードと4年間のセキュリティアップデートが約束されています。

まとめ

  • 高性能なDimensity 9000
  • 14.5インチの超巨大ディスプレイ
  • 映像入力対応でサブモニターとして使える
  • 68W充電対応12,300mAhバッテリー
  • microSDカード対応
  • GPS対応
  • 原神などでコントローラーを使える
  • ほぼ完全な日本語化が可能、技適マークあり
  • 良くも悪くも巨大で取り回しは悪い
  • タッチ遅延は大きめ

Lenovo Legion Tab Y900は大画面で快適にゲームプレイしたい、ノッチに邪魔されることなく動画を見たいという方におすすめです。

microSDカードやGPS対応など他のタブレットでは省かれがちだったところも対応していますし、DP Inポートのおかげでサブモニターとしても使えるためノートPCなどのお供としても便利です。

しかも中国版としては珍しく技適マークがあり、ちゃんとした日本語翻訳も入っています。

 

中国では5999CNY (約116,800円) で購入できます。

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中国版デバイスは日本語に対応していないものが多いため、ADBコマンドでの日本語化が必要です。
root化済み・非rootそれぞれのやり方はこちらの記事を参考にしてください。